2022年
6月
29日
水
2022.6 India-2

小高い丘の上にあるこの学校は、25年前より「子供の森」計画に参加。植林活動を継続してきたため、現在は緑に囲まれ ています。近年この学校が特に力を入れている活動としてハーブガーデン活動があります。今までに喉や肺の病気に広く使われている薬草を含め、163種の植物を育ててきました。
2021年は、同校でオイスカ活動を推進しているラブグリーンクラブの学生80名が中心となり、風邪の治療に使われる薬 草など、約100種類を植え、大切に育てました。活動を通じて子どもたちは、それぞれの薬草が持つ効能や、けがや病気の伝統的な治療方法についても学ぶことができました。「友だちと一緒に活動に参加できて、とてもうれしい。どのように自然を守っていったらよいか、どうすれば自然とともに心豊かに暮らせるかについて学ぶことができた。学んだことを家の庭でもやってみたり、もっと多くの友だちに広めていきたい」と、 サラナさん(8年生)は活動を振り返りました。

スリ サタヤ学校/SRI SATHYA SAI VIDYAPEETH, SRISAILAM
- 活動開始年 1994年
- 生徒数 400人
- 所在地 Nandi Bazar, Katalur, Calicut District, Kerala
2022年
6月
29日
水
活動のあゆみとこれから in インド

子どもたちを地域の皆で育てる
オイスカ南インド総局では、「子供の森」計画(以下、CFP)の推進とあわせ、中・高校生を対象にSALT(Social Awareness & Leadership Training for School Students)というプログラムを実施しています。これは、 学生たちの心身の健全な成長とコミュニティにおけるリーダーシップの力を養うために、地域の有識者に講 師として協力をいただきながら、講義やワークショップを行うものです。参加者の多くは小学生のころよりCFPに参加してきた学生たち。このプログラムを通じて成長した青年たちが地域のリーダーとして後輩たちの指導を行っています。

2022年
6月
29日
水
2022.06 Philippines

北カマリネス州カパロンガに位置するマビニ小学校は、山の中腹にあり、近くには水路が流れています。この地域の主な産業は農業で、多くの人々が農業で生計を立てて暮らしています。のどかなこの地域でも、コロナ禍により年間通じて対面授業が停止されたため、課題プリントによる自宅学習が続きました。教員が定期的に家庭訪問を行い、学習サポートを行いましたが、やはり分からないところをすぐに教えてもらえないため、つまづいてしまう子どもたちが多かったようです。
学校での活動は限定的になりましたが、それでも教員や周辺に住む子どもたちが中心となって植林活動を行い、植えた後の苗木の管理も続けました。また、学校に集まれない子どもたちに対しては、家庭での環境学習の機会として、苗木や野菜の種苗を配布。教員らと連携しながら植栽後の管理についてもサポートを行いました。2020年からの2年間はやむを得ず参加人数が少なくなってしまいましたが、今後行政のガイドラインに従いつつ、徐々に回復できればと思っています。
自宅で苗木や野菜を育てる子どもたち。家の中で過ごす時間が多い中、よいリフレッシュの機会にもなった。
マビニ小学校/Mabini Elementary School
- 活動開始年 2016年
- 生徒数 110人
- 所在地 P3, Brgy. Mabini, Capalonga, Camarines Norte
2022年
6月
29日
水
活動のあゆみとこれから in フィリピン

地元に認められ拡がる取り組み
1991年に「子供の森」計画が産声をあげたフィリピンでは、翌92年より同国政府とCFP実施に関する基本協約を締結。以降も5年ごとに更新し、関係を密にしながら活動を推進してきました。現在は、環境天然資源省、農業省、教育省など3省1局との間で締結しており、環境教育のみならず持続可能な地域づくりへの貢献も期待されています。また、アブラ州では、これまでの取り組みやスタッフの貢献が政府や教 育機関から高く評価され、 同州環境天然資源省と覚書を締結。技術的なサポートと苗木の提供を受けられるようになるなど、 地方においても政府との連携が進んでいます。

2022年
6月
29日
水
2022.6 India

ナマステ(こんにちは)!
私の学校生活を紹介します。
わたしの村は、有名な滝が2つもあり、とてもきれいなところです。「子供の森」計画に参加して、オイスカの人から色々教えてもらったり、自然を守り、豊かにしていく活動ができてとても嬉しいです。2020年からコロナで2年間学校が閉まってしまい、ほとんど登校することができませんでしたが、2022年になって、やっと登校できるようになりました。マスクをしたままなのは大変ですが、 友だちと一緒に、植林活動ができることが、嬉しくてしかたありません。これからも家族や友だちと活動を続けていきたいです。

2022年
6月
29日
水
2022.6 Philippines

マガンダンハポン(こんにちは)!
私の学校生活を紹介します。
南イロコス州カブガオに住んでいるレジーです。学校は海のすぐそばにあります。私のふるさとの自慢は、色々な種類の野菜があることと、皆とてもフレンドリーなことです。自然が好きなので、「子供の森」計画の植林活動は楽しみの一つです。2021年にはマ ングローブの植林や浜辺の清掃活動にも参加しました。コロナ禍でずっと学校に行けず、おうちで勉強しなければならなかったので、久しぶりに友だちと一緒に外で活動できていつも以上に楽し かったです。学校が始まったら、ごみの分別も頑張りたいです。

2022年
6月
22日
水
2022.6 Uzbekistan-1

この学校は、ウズベキスタン西部のカラカルパキスタン州ヌクス市の中心に位置し、語学に力を入れている学校です。 同州北部には、世界で最も急速に沙漠化が進んでいるといわれるアラル海があり、オイスカでは砂漠化防止に向けた活動に取り組んでいます。こうしたふるさとにおける課題について考え、行動する機会をつくりたいという学校の希望により、2021年から「子供の森」計画に参加しました。
ウズベキスタンでも長きにわたりコロナ禍による活動制限がとられていましたが、規制が緩和された時期に初めての活動を実施。リンゴ、ナシ、アプリコットなどの果樹を100本を植林しました。果物を収穫することを楽しみにしながら、生徒が管理を続けています。この学校のオザダ先生は、「アラル海の 砂漠化は世界的な問題になっており、木を植える活動はその解決のひとつになります。自分たちの地域を守るため、これからもできることを続けていきたい」と話してくれました。
ヌクス31番学校/Nukus No.31 School
- 活動開始年 2021年
- 生徒数 2,400人
- 所在地 Go'ne Qala, Nukus, Karakalpakstan
2022年
6月
22日
水
2022.6 China

中国・内モンゴル自治区では、ゼロコロナ政策により、他地域同様に厳しい行動制限が取られています。対面授業が再開されていても、課外活動は制限されているため、以前のように学校単位で活動することは難しい状況です。このような中ではありますが、自分たちにできることをやりたいと、阿拉善蒙古族完全中学校の生徒ら約50名がボランティアとして植林活動に参加。町郊外にあるオイスカの阿拉善沙漠生態研究研修センターにて、砂漠でも活着し、飛砂を抑える効果が期待できるソウソウという灌木3万本を植栽しました。
この地域は、日本に届く黄砂の源の一つと言われており、近年現地でも東京都に近い面積の緑化が行われていますが、今年は北西風の影響により、例年以上に砂嵐が多く発生して いる状況です。コロナ禍など課題は多くありますが、これからも人々がこの地域で住み続けられるよう、子どもたちや住民とともに緑化を続ける努力をしていきたいと思います。

阿拉善蒙古族完全中学校/Alashan Mongolian Junior High School
- 活動開始年 2008年
- 生徒数 1,240人
- 所在地 阿拉善盟阿拉善左旗环城南路079号
2022年
6月
22日
水
2022.6 Uzbekistan-2

アッサラーム アライクム
(こんにちは)!
私の学校生活を紹介します。
わたしは高校1年生のデグラボです。コロナ禍では、学校が休校になってしまったので、在宅学習が中心でした。一人だったので寂しかったですが、今は学校が始まって友だちと一緒に勉強できるようになり、とても嬉しいです。私のふるさとには、とてもフレンドリーな人がたくさんいるので、そこが自慢です。今回初めて「子供の森」計画の活動に参加して多くのことを学べたので、今後こうした活動をもっと行っていきたいです。学校の中だけでなく、ごみ拾いなど街をきれいにする活動にも取り組んでいきたいです。

2022年
6月
15日
水
2022.6 学校レポート1 in タイ

タイ東北部のスリン県バーンナーポー村にあるこの学校は、正面に広い田んぼが広がり、牛や水牛の闊歩するのどかな場所にあります。2019年より「子供の森」計画に参加して植林活動を行っていますが、学校のまわりには柵もあるので、家畜が侵入して、敷地内に植栽した苗木が食べられる心配もありません。子どもたちや学校の先生方の細やかな管理もあり、植栽した苗木は90%が枯れることなく生長を続けています。
しかし2021年度もコロナ禍の影響が強く、何度も長期間の休校に見舞われました。休校中は、先生方が植林地の管理を継続。子どもたちが登校できるようになったタイミングで、マホガニーやチークなど木材としても重用される5つの樹種を植栽しました。例年より遅い時期の植林とはなりましたが、学校が責任をもって雨期までしっかりと水やりなどの管理を続けるとのこと。また子どもたちのにぎやかな声や走り回る姿が見られ、学校や地域に活気が戻ってきました。

バーンセーンカーン学校/Bansankang School
- 活動開始年 2019年
- 生徒数 101人
- 所在地 Bannapo、Kwaosinnarin, Kwaosinnarin, Surin
2022年
6月
15日
水
2022.6 Sri Lanka

北西部州クルネーガラ県に位置するこの学校は、幹線道路に面しており、交通の便の良い場所にあります。地域では農業 が盛んで、多くの住民が稲作や野菜栽培を生業としています。 他校の「子供の森」計画の活動を知った校長先生がオイスカ に相談したことから、2019年に活動が始まりました。 2021年度は、対面授業が再開されたタイミングで、マン ゴーやランブータンなどの果樹、実や葉が栄養価の高いモリ ンガ、また防風林としての役割が期待できるクロヨナなどを 植樹。参加した12年生のクマリさんは、「環境を守るために行 動を起こさないといけませんが、私たち子どもにもできること がたくさんあると知りました。一番大切なことは意識を変える ことです。それはとても難しいですが、きっと大人よりも私た ちの方が得意だと思います」と笑顔で語ってくれました。少人 数での講義も行いながら、植林地の管理を続けるなどコロナ禍で制限されていた活動が、少しずつ再開されています。

サー・ジョン・コサラワラ学校/Sir John Kothalawala School
- 活動開始年 2019年
- 生徒数 1,800人
- 所在地 Dodamgaslanda, Kurunegala, Northwestern Province
2022年
6月
15日
水
活動のあゆみとこれから in スリランカ

育てたもの、育てていくもの
スリランカでは、1992年よりこれまで350を超える学校とともに51万本以上の緑化に取り組んできました。各校での植林規模は限られていますが、それ以上に参加 した子どもたちが、自然や他者に対する思いやりの心を育んでいることが何よりも大きな成果だと思います。こうした活動は日本でオイスカの研修を受けたOBOGたちが、農業や環境分野の経験を活かしながら推進してきましたが、残念ながら彼らも高齢化が進んでいます。オイスカ内部の人材育成はもちろん、教員へのセミナーを強化するなど、指導者層を拡げていくことが火急の課題となっています。

2022年
6月
15日
水
2022.6 子どもたちの学校生活1 in タイ

サワディカー(こんにちは)!
私の学校生活を紹介します。
チェンライ県にあるわたしの村は、豊かな森があり、近くには高い山もあります。ただ最近、人口が増え、農地を増やすために森が切り開かれ、はげ山も増えてきました。「子供の森」計画で植林とお世話の方法を学んだので、ふるさとの自然を守るため、今度家でも木を植えてみたいです。今は教室で勉強ができていますが、コロナ禍で、感染がある度に休校となり、勉強が遅れています。友だちとも自由に遊びに行けず、外ではマスクをつけなければいけないので、早く元のように戻ってほしいです。

2022年
6月
15日
水
2022.6 Sri Lanka-2

アーユボワン(こんにちは)!
私の学校生活を紹介します。
私はクルネーガラ県のワリヤポラに住んでいるダハムシャです。学校が始まりましたが、今もずっとマスクをしなければならないし、自由に友だちと遊ぶこともできなくて悲しいです。「子供の森」 計画では、学校でマンゴーの木を植えました。実がなるにはあと 3、4年かかるみたいです。5年生になったら卒業してしまうので、 育ったマンゴーは食べられないかもしれません。ちょっぴり残念です…。おうちでも、オイスカのスタッフから教えてもらったことを思い出して、新聞紙でポットをつくって、野菜を育てています!

2022年
6月
08日
水
活動のあゆみとこれから in タイ

地域に息づく森づくり
1992年から「子供の森」計画を推進しているタイで は、緑化が進むだけでなく、子どもたちが育てた森から小さな産業が生まれ、地域住民たちの収入向上へつな がるといった成果が生まれています。さらにこれまで築 いてきた基盤に支えられ、各地で大規模な植林プロ ジェクトが進行中。かつて活動に参加した子どもたち が、立派な青年となり、さらなる森づくりに関わり、地域の発展のために先頭にたって頑張っています。その姿から、彼らの心に森づくり、そしてふるさとの環境を守ることの大切さが刻み込まれ、 しっかりと息づいていることが感じられます。

2022年
6月
08日
水
2022.6 Papua New Guinea-1

この学校は、東ニューブリテン州にあるオイスカのラバウル・エコテック研修センターから車で20分位の場所にあります。2013年に設立された比較的新しい学校で、教会が運営をしています。小学校に上がる前の子どもたちが通っていますが、家庭などの事情により、入学する年齢が変わることもしばしばあるため、さまざまな年齢の子どもたちが在籍しています。より小さなころから、環境について考える機会を持ちたいという学校の希望により、2021年に活動がスタートしました。
初めての活動では、スタッフが環境保全の意義について分かりやすく説明。真剣に話を聞く子どもたちの様子が伺えました。続く植林活動では、学校との相談のもと、ユーカリやマホガニーといった造林樹種や、オレンジやサワーソップといった果樹など8種類の苗木88本を植えました。植林後もオイスカのスタッフが定期的に巡回指導をしていますが、よく管理をされており、苗木も順調に成長しています。

ジオン学校/Zion Early Childhood School
- 活動開始年 2021年
- 生徒数 60人
- 所在地 Malakuna, East New Britain
2022年
6月
08日
水
活動のあゆみとこれから in パプアニューギニア

変わりゆく周囲の反応
パプアニューギニアで「子供の森」計画が始まった1994年、その頃はオイスカの研修センターの近くに製材所があり、丸太を積んだトレーラーが行き交っていた時期。「手遅れになる前に植林を始めよう」との呼びかけにも、多くの人たちは冷めた反応でした。しかし当時の州知事に依頼して第一回目の活動に参加いただき、新聞記者も招待して記事にしてもらうなど、呼びかけに注力。日本からの植林ボランティアも後押しとなり、少しずつ理解の輪を拡げてきました。今では800万本の植林プロジェクトが国家事業としても計画されるなど、政府や社会の意識も変わってきています。

2022年
6月
08日
水
2022.6 学校レポート1 in ミャンマー

この学校は、中央乾燥地帯に位置するマンダレー地域ピョーボエ郡にあります。ここは乾燥が厳しく、年間降雨量も限られているような地域です。子どもたちのため村の人々がお金を出し合って建てた学校ですが、敷地に木々はなく、とても乾燥していました。他校での活動を知った校長先生から相談を受け、2021年に「子供の森」計画の活動が始まりました。
最初の活動では、保護者にも来てもらい、オイスカのスタッフから活動の意義や苗木の植え方・管理について説明を行いました。その後学校と協議の上、安全面や気候状況を配慮し初年度は20本を校舎の周りに植え、残り112本は各家庭で植えてもらうことになりました。子どもたちには、肥料や文房具も合わせて配布。植えた苗木の成長を記録することを宿題にし、責任をもって管理を続けてもらっています。今後状況が落ち着いた際には、学校でより多くの苗木を植え、さらにごみの分別など、環境教育にも力をいれていきたいと考えています。
カンティン小学校/Kan Twin Primary School
- 活動開始年 2021年
- 児童数 56人
- 所在地 Pyaw Bwe、Mandalay
2022年
6月
08日
水
活動のあゆみとこれから in ミャンマー

子どもたちの成長こそ村の財産
オイスカが活動を展開する中央乾燥地帯は、とても乾燥していて、もともと木を育てることは難しい場所です。 土地にあった樹種の選定や苗木づくり、管理方法など、苗木がしっかりと育つよう工夫を重ね、子どもたちに伝えてきました。木々の成長を目の当たりにすることで、子どもたちは緑化の大切さや楽しさを実感し、身の回りの自然にも関心を持つようになっています。ふるさとのためにと積極的に地域での植林や清掃活動にも参加してくれている様子をみると、心の成長も大きいことが分かります。こうした子どもたちの存在が、地域にとって何より大きな財産です。

2022年
6月
08日
水
2022.6 Papua New Guinea-2

アピヌン(こんにちは)!
私の学校生活を紹介します。
ぼくは、東ニューブリテン州のセントジョセフ小学校
6年生のジェームスです。学校は、8時に始まって、15時まで授業があります。たいてい歩いていきますが、ときどきバスに乗って通っています。ぼくの家は農業をしているので、学校が終わった後や休みの日は手伝いを頑張っています。「子供の森」計画では、やっぱり木を植える活動が楽しくて大好きです。学校では、先輩たちが植えた木が大きくなって、フルーツが食べられるようになっています。
ぼくたちも頑張って、ふるさとの自然を守っていきたいです。

2022年
6月
08日
水
2022.6 子どもたちの学校生活1 in ミャンマー

ミンガラバー(こんにちは)!
僕の学校生活を紹介します。
僕はイェサジョ郡にあるヤジゴン小学校の3年生です。僕の村はシンマ山のふもとにあり、その山では化粧品として使われるタナカの木が育てられています。シンマ山でとれたタナカはとても人気があるので、ちょっと自慢に思っています。今は学校が閉まっているので、おうちで牛を育てるお手伝いをしています。「子供の森」計画では、ワークキャンプや森の観察が好きです。友だちと自分の周りの世界を冒険するのはとても楽しいからです。また自由に友だちと遊んだり、学校に行って勉強したりしたいです。

2022年
6月
01日
水
活動のあゆみとこれから in インドネシア

取り組みを支える存在
インドネシアにおける「子供の森」計画は、年々活発さを増しています。それを支えているのが、活動の調整から実施までを担う調整員の存在です。彼らは、その活躍によりコミュニティや自治体で広く認知されるようになり、特にオイスカの研修センターがあるスカブミ県では、数名の調整員が環境保全のリーダーとして政府からも表 彰を受けています。また教員が研修に参加し、自ら調整員となって自校での活動を牽引するケースも増えるなど、その輪も拡がっています。今後も多くのステークホルダーを巻き込んで指導者層を増やし、ネットワークを育んでいきたいと考えています。

2022年
6月
01日
水
2022.06 Indonesia-1

この学校はスカブミ県の住宅地にあり、活動を始める前は周辺に木がなく土も痩せていました。しかし、「子供の森」計画を通じて小さな学校の森ができ、果樹は実を付け、教員や生徒たちが収穫して食べることもできるようになりました。
2021年度はコロナ禍による制限もありましたが、エコクラブの生徒と教員がとても意欲的であり、活動を続けることができました。植林活動では、ドリアンやグアバ、マンゴーなど美味しい果実のなる樹種や、花の香りがよく日陰にもなるタンジョンなどを植栽したほか、エコレンガ(プラスチックゴミ を活用)による椅子づくりや古紙を使った再生紙づくりを行うなど、リサイクル活動も継続。生徒たちは楽しみながら、環境保全に対する意識や知識を高めました。同校のヒズリアティ先生は、「生徒だけでなく、教員も一緒に環境について多くのことを学ぶことができている」と語るなど、多くのよい変化がもたらされていることに感謝の言葉を語りました。
チクンバル第1中学校/Cikembar 1st Juniour High School
- 活動開始年 2019年
- 生徒数 952人
- 所在地 Cikembar, Kec. Cikembar, Kabupaten Sukabumi
2022年
6月
01日
水
2022.06 Fiji-1


この学校はフィジー最大の島、ビチレブ島の東北部ラ県の海岸沿いにあり、周囲の4村から子どもたちが通っています。このナコロトゥブ地区では、長年サイクロンによる高波に苦しんでおり、同校もたびたび浸水被害を受けています。このため、高波から村を守る自然の防波堤を築くべく、住民とオイスカがタッグを組んでマングローブの植林活動に力を入れており、同校も学校をあげて参加しています。
2021年度は休校が長く続くなど、活動ができない期間も多くありましたが、人数を制限して植林を行い、マングローブ500本を植えました。同校の教頭先生は、「気候変動の影響を大きく受けるフィジーでは、その適応策について考え、取り組むよう政府が各校に呼びかけている。オイスカとの活動は、まさにこの学びと実践の機会であ
り、子どもたちの理解も深められたと思う」と語ってくれました。今後も自然を守り、その自然の力を活かした災害に強い村づくりを進めていきます。
ナコロトゥブ地区学校/Nakorotubu District School
- 活動開始年 1995年
- 生徒数 156人
- 所在地 Saioko, Nakorotubu, Ra Province
2022年
6月
01日
水
活動のあゆみとこれから in フィジー

災害に備え地域で取り組む
1992年以来、フィジーでは毎年新たな学校が活動に参加し、その輪を拡げてきました。かつて参加した子どもたちが、教員や保護者となって、新たな形で活動に関わ るケースも多く出ています。地域における理解も浸透している中で、近年は、洪水や土砂崩れといった災害リス クの高い地域や沿岸浸食が進む沿岸部などにおいて、 コミュニティと連携した緑化にも注力しています。現在はマングローブ植林と合わせて、防風防潮効果のある海岸林を育てるパイロット的な取り組みも進めており、今後も生態系の持つ力を活かした防災・減災への取り組みを強化していきます。

2022年
6月
01日
水
2022.6 Indonesia-2
2022年
6月
01日
水
2022.06 Fiji-2

ブラ(こんにちは)!
私の学校生活を紹介します。
私は学校が大好きです。毎日友だちと会って、いろいろな話が聞けることがおもしろいからです。学校は海の近くにあって、そばにはマングローブの林もあります。天気がいいときには、お父さんとモリを持って、魚を捕まえにいきます。「子供の森」計画では、マ ングローブを植える活動が好きです。植林のあとには、友だちと海で泳いで遊ぶこともできます。活動で学んだことを活かして、家でも家族と一緒に野菜を育てるためにたい肥をつくりました。将来は両親が行っている農場を手伝いたいです。

2022年
3月
10日
木
インドネシア・ティンブロスロコ村でのマングローブ植林

2022年2月、インドネシアの中部ジャワ州ドゥマック県に位置する2つの小学校で、マングローブ植林を行いました。この地域では近年、高波や強風により沿岸浸食の被害が深刻化しています。今回はTOTO水環境基金から助成を受けて取り組む事業の一環で、学校近辺の植林サイトにおいて、マングローブの植林活動を行うこととなりました。これは、子どもたちが自ら植林に参加することで環境問題を自分ごととして認識するとともに、将来的に生態系を活用した「緑の防波堤」を築くことを目的としたものです。活動に先んじて、それぞれの学校では育苗を実施。子どもたちは、泥を詰めたビニールポットにマングローブの胎生種子を挿し、植林できるサイズまで水やりなどの管理を続けて育てていました。



苗木も無事に育ち、いよいよ迎えた植林活動には、2月5日にティンブロスロコ第2小学校の5年生32名、2月19日にティンブロスロコ第1小学校の6年生22名が参加。合わせて児童や教員など計63名が参加し、合計3,000本を植栽しました(植栽間隔:1ⅿ×1m)。参加者からは、「今日植えたマングローブが大きく育つのが楽しみです!(6年生)」、「マングローブ植林に参加した教員として、将来的に子どもたちだけでなく学校も恩恵を受けられることを、とても嬉しく思います。 マングローブが育てば、学校を海岸浸食や洪水から守ってくれるでしょう(教員)」といったコメントが寄せられるなど、意義を理解した上で充実した活動ができたことが伺えました。


活動概要
・2月5日
ティンブルスロコ第2小学校(5年生32名、教員5名、調整員1名)
植林本数:1,500本
・2月19日
ティンブルスロコ第1小学校(6年生22名、教員2名、調整員1名)
植林本数:1,500本
2022年
1月
18日
火
2021年台風18号被害支援活動

2021年10月10日から11日にかけて、大型台風18号がフィリピン・ルソン島を直撃しました。各地で大雨による土砂災害、また広い範囲で洪水が発生し、40名を超える尊い命が奪われたほか、多くの家屋が倒壊・浸水被害を受けるなど甚大な被害をもたらしました。また、政府の報告によると、6万人以上の農家が被害を受けたとされています。

当時の状況について話を伺うと、切迫した現地の様子が伝わってきます。「自分たちの安全を守る事しかできず、食べものや家庭用品が流されていくのをただ見ているだけでした。」「お母さんに起こされたとき、すでに床には汚れた水が流れ込んできていました。怖くてびっくりして、必死で高い木まで泳ぎました。」
オイスカ・アブラ農林業研修センター(以下、センター)が位置するアブラ州ドローレス町においても、ムディイト村とダルナタン村で洪水被害が発生しました。センターでは、洪水の翌日より炊き出しや物資支援など、150戸を対象に救援活動に取り組んできました。物資支援では、お米や麺、缶詰、塩、手洗い石鹸など、優先度の高い必需品を援助しました。

「子供の森」計画参加校の子どもたちも多く被災する中、家や家財を流された子どもたちの支えとなるよう、12月25日、80名の子どもたちに衣服や靴の支援を実施しました。子どもたちからは、「当時は逃げることが最優先で、学校の課題や本が入ったバッグを取りに行きたかったけれど、父親に止められました。自分自身はより高さのある近所の家へ泳ぐことができましたが、バックも服もスリッパも流れてしまって、怖くてさみしかったです。食べものや服、スリッパをありがとうございます。」といった感謝の声が届きました。
2021年
12月
14日
火
2021 Greeting Card

今年も「子供の森」計画に参加している子どもたちから、Greeting Cardが届きました。こちらのページで、子どもたちの想いが詰まったカードを国ごとに紹介いたします。彩り溢れたカードがたくさん並んでいますが、国によってちょっとした雰囲気の違いもありますね。中にはアルファベットや日本語がかかれているものもあり、どんなデザインにしようか悩みながら書いてくれた子どもたちの様子を想像すると、心が温まります。
来年このカードを受け取ってみたい!という方はこちらをご覧ください。
Mongolia(モンゴルから)
Bangladesh(バングラデシュから)
Cambodia(カンボジアから)
China(中国 内モンゴル自治区から)
India(インドから)
Myammar(ミャンマーから)
Papua New Guinea(パプアニューギニアから)
Malaysia(マレーシアから)
Fiji (フィジーから)
Philippines (フィリピンから)
Sri Lanka (スリランカから)
Thailand(タイから)
Indonesia(インドネシアから)
2021年
12月
01日
水
Philippines-Pambuhan Elementary School

フィリピン、北カマリネス州に位置する児童数約480人のパンブハン小学校で新たに「子供の森」計画(CFP)の活動が始まりました。質の高い教育と道徳的価値観を大切にしているこの学校では、子どもたち自身が環境を守るために自ら行動を起こせるようにと、CFPへの参加を決めました。
コロナ禍で対面授業は停止中のため、初日の植林活動では学校周辺にすむ児童や教員など28人が参加。パンブハン川の採石場跡地にて70本の苗を植えるとともに、木の持つ役割や皆で協力することの大切さを学びました。人と自然だけではなく、人と人のつながりも感じることができた、よい時間となりました。地域に豊かな自然が戻りるよう、これからも植林活動を続けていきます。
パンブハン小学校/Pambuhan Elementary School
●活動開始年 2021年 ●児童数 482人
●所在地 Purok 1, Brgy. Pambuhan, Mercedes, Camarines Norte
2021年
11月
01日
月
休校中の家庭菜園活動

マレーシアの「子供の森」計画では、新型コロナの影響が続く中、家庭でもできる活動として家庭菜園活動の支援を行っています。今回は、チーフン小学校3年生のムハンマド君の活動について紹介します。飲み終わったペットボトルや紙パックを容器として豆もやしを育てました。
豆もやしの栽培手順






収穫した豆もやしを使って、家族と一緒に料理もつくりました。
健康的でおいしい食べものを自分でつくることができて、とても嬉しかったです。



2021年
11月
01日
月
Philippines-Tawig Elementary School

フィリピン北カマリネス州のタウィグ小学校では、2021年9月17日に「子供の森」計画の活動開始を記念したささやかなセレモニーと植林活動を行いました。
セレモニーではお祈りや国歌斉唱ののち、オイスカについての紹介を行いました。感染防止で対面授業が停止されているなか、子どもたちの参加はかないませんでしたが、教員ら計20人が参加。セレモニー後に、40本のサワーソップを植えました。活動を担当してくれた先生は、「私たちの学校もオイスカの一員になることができてうれしい。子どもたちと活動できる状況になることを待ち望んでいる」と語りました。
タウイッグ小学校/Tawig Elementary School
●活動開始年 2021年 ●児童数 136人
●所在地 P3, Barangay Salvacion, Jose Panganiban, Camarines Norte
2021年
8月
18日
水
TOTO水環境基金の支援により、水環境改善に向けた活動展開中(インドネシア)

多くの人口を抱え、国の経済を支えるこの重要な沿岸地域の消失が、近年深刻な問題となっているインドネシア。その被害は、全人口の50%以上が暮らすジャワ島で最も大きく、特に中部ジャワ州ドゥマック県沿岸に居住する人々は海岸浸食の最大の被害者であるとされています。オイスカが活動を行う、サユン郡内のブドノ、そしてティンブルスロコといった沿岸の村々でも、現地でRobと呼ばれる「満潮時の海水面の上昇に伴い海水が内陸部に浸入し、洪水を引き起こす現象」に頻繁に見舞われています。沿岸部にある「子供の森」計画に参加する学校でもその被害は大きく、例えば、ティンブルスロコ第一小学校では、ほぼ毎日、満潮時に海水が流入するほか、大潮に際しては、嵩上げされていない右側校舎の教室内にまで浸水被害が出ています。また、同校の既存のトイレは、教員用と児童用にそれぞれ1室ずつしかなく、同校の児童数(138名)に対し、絶対数が不足。さらに、校内には手洗い場が設置されておらず、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、衛生面でも問題を抱えていました。

こうした窮状に対し、同校における水害の影響を軽減し、子どもたちが安心して勉強に専念できる環境を整えるために、今年度TOTO水環境基金の助成を受け、校舎のかさ上げ、校庭の埋め立て、トイレの建設といった支援を行うこととなりました。
6月~7月には、海水が溜まった校庭を、土砂を使って50~80㎝の高さで埋め立てる一方、北側校舎(低学年用教室3つと職員室、テラス)床の嵩上げ(100㎝)とタイル貼りを行いました。期間中は、子どもたちの保護者も毎日交代で労働奉仕に参加し、しきならし作業などに汗を流しました。



作業に参加した保護者からは、「これまで、私たちも校庭の埋立てのために学校へ寄付してきましたが、家計が苦しく大変でした。今回のご支援は経済的にも大変助かります」と喜びと感謝の声が多く聞かれました。現在はトイレや手洗い場の建設を進めているところです。ドゥマック県では、8月現在、人数を制限した上で、対面授業も再開されています。ティンブルスロコ第1小学校の子どもたちもさぞかし大喜びしていることでしょう。


2021年
8月
02日
月
CFP 30周年記念 みんなでつくろう!思い出写真館
1991年にスタートした「子供の森」計画(以下、CFP)は、今年30周年を迎えました。
その活動は現在37の国と地域に広がり、かつての子どもたちが植えた苗木も、彼らの成長とともに大きく育ち、それぞれの場所で豊かな恵みをもたらしています。
オイスカも創立60周年を迎える今年、本来であれば多くの人々とその軌跡を振り返り、喜びを分かち合う年になるはずでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、国際的な交流はもちろん、各地で大規模なイベントを行うことも難しい状況が続いています。
さまざまな困難のあるなかではありますが、この度、これまでCFPに参加し、CFPを支えてくださった皆さまとともに、「写真」を通じて、その思い出を振り返り、成果を共有しあう機会をつくりたいと考えております。スタッフやコーディネーターの皆さんはもちろん、子どもたちや先生、地域の人々など、これまで活動に関わってくださった方々より、思い出の一枚や、CFPの成果を感じられる写真をたくさんお寄せいただければ幸いです。お寄せいただいた写真は、2022年カレンダーや各種広報資料に活用させていただくほか、後ほどCFPホームページや下記Instagram等に公開し、皆さんに楽しんでいただけるようにしたいと考えております。皆さまのご参加、心からお待ちしています。
【募集期間】
2021年8月1日(日)~2021年9月15日(水)
【募集テーマ】
CFP活動の思い出の写真、CFP活動の成果を感じられる写真
※植林に限らず、学校菜園やエコキャンプ、リサイクルなど、CFPに関わるさまざまな活動の写真をお待ちしています
※過去に撮った写真でも、新しく撮った写真でもどちらでも構いません
【送付方法】
① フォームから送付する(Googleアカウントが必要です)
https://forms.gle/cKTjeMEgspYiPXDB6
② メールで送付する
名前、年齢、住所、撮影場所、撮影年、写真に関するストーリーをわかる範囲で添えて、cfp.oisca@gmail.comまでお送りください。
③ Instagramに投稿する
1. 公式アカウントをフォロー@OISCA CFP Photo Gallery
(https://www.instagram.com/oiscacfp_30th_anniversary/)
2. ハッシュタグをつけて写真を投稿 #cfp_and_me
撮影場所や撮影年、写真に関するストーリーもわかる範囲で添えてください
ご不明な点がございましたら、「子供の森」計画事務局までご連絡ください。
【注意事項】
・写真にかかる著作権その他の知的財産権は、応募者(撮影者)に帰属いたします。
ご自身で撮影された写真をお送りください。
※ご自身での提出が難しい場合は、オイスカのスタッフや CFP コーディネーター、保護者や学校の先生が代理で送付することも可能です。
・写真サイズは、最低でも400KB以上のものをお送りください
(グーグルフォーム、メールの場合)
・期間中、何度でもご応募いただけます。
・応募内容について、事務局からご連絡させていただく場合があります。
・送付された写真は、広報物(CFPカレンダーなどの印刷物、ホームページ、SNSなど)に掲載される場合があります。予めご了承ください。
2021年
7月
31日
土
2021.7 Mongolia

子ども親善大使OGも頑張ってます!
モンゴル北部に位置するブルガン県・サイハン村にあるこの学校は、2016年から「子供の森」計画に参加しています。以前は、周囲にほとんど木々がありませんでしたが、子どもたちによって植えられた苗木が少しずつ育ち、緑が目立つようになってきました。果樹は実を付け、子どもたちのおやつになっています。
また、同校では、2017年に、モンゴルを代表し、子ども親善大使として日本に訪問したスーギーさんが、帰国後もリーダーとして同校や周囲の学校の活動を牽引してくれています。自分の学校だけでなく、周囲での学校の活動にも、快く手伝いに来てくれる頼もしい存在です。

2020年には、9月の学校が始まったタイミングで、新たにバードチェリーを100本植えました。活動を担当するデレゲルツェツェゲ先生は、「コロナ禍で活動実施も危ぶまれたが、皆さんの協力によって実現できたことを嬉しく思っている。子どもたちが、環境について学ぶ機会をつくっていただき、本当に感謝している」と支援への御礼を熱く語ってくれました。
サイハン村学校 Saihan Soum School
●活動開始年 2016年 ●生徒数 525人
●所在地 Saihan soum, Bulgan province
2021年
7月
08日
木
2021.7 China-2

ニーハオ!(こんにちは)
私は、阿拉善左旗蒙古族学校3年生のアリマです。私の周りでは新型コロナウイルスにかかった人はいませんが、2020年の夏頃まで、町のお店は全部閉まり、他の地域に行くこともなかなかできなくなりました。学校の授業もオンラインになり、友だちや先生と会えなくなってしまいましたが、夏頃から学校やお店も再開し、少し ずつ町が賑やかになりました。また学校のみんなと植林活動ができたらいいなあと思います。

2021年
7月
08日
木
2021.7 China-1

ボランティアとして
有志が緑化活動を継続
阿拉善左旗蒙古族学校は、オイスカの阿拉善沙漠生態研究研修センターより一番近い学校(小中一貫校)であり、これまで環境教育の一環として砂漠での緑化活動を一緒に行ってきた理解のある学校です。牧民の子どもたちが8割を占めており、多くが寄宿舎で生活しています。いつも元気いっぱいな子どもたちの声が響く学校です。しかし、2020年度は、新型コロナの影響により、課外活動が制限されたため、学校をあげて、公式に植林活動を行うことができませんでした。

その代わりに、研修センターの近くに住む子どもたちとその家族がボランティアとして、緑化に参加。子どもと一緒に参加したバートルさんは、「私たちの地域は砂漠化が深刻。今年は砂嵐が多く、春先はしょっちゅう起こった。まだまだ植林を頑張らなければいけない」と語ってくれました。長年の活動を通じて、住民の中にも環境保全への意識が育まれています。
阿拉善左旗蒙古族学校/Arashan Mongolian School
●活動開始年 2013年 ●生徒数 722人
●所在地 内蒙古阿拉善盟阿拉善左旗衛拉特路与西花園北街
2021年
7月
08日
木
2021.7 Uzbekistan

体験する大切さを学ぶ
この学校は、2003年に設立された、ウズベキスタン西部、カ ラカルパクスタン州にある農業大学です。同州には、21世紀 最大の環境問題ともいわれる干上がった塩湖・アラル海があ り、同校も2017年からオイスカと共に、砂漠化防止に向けた 活動に取り組んでいます。

2020年は新型コロナの影響で一時休校措置が取られましたが、学校再開後、学生を対象に、砂漠化問題についての講義を実施。また林業専攻の学生と教員と共に、アラル海の植林地に植林を行いました。植えたのは、“砂漠のマングローブ”の異名を持つ、乾燥に強い灌木・サクサウールです。同校のダミールさんは、「アラル海の砂漠化はとても深刻な問題で、ここから砂嵐が起こっている。この地を緑化することは、非常に大切なこと。実際に植林に参加できてよかった」と語るなど、実体験することの重要性を実感する機会となりました。
タシケント州立農業大学ヌクス分校/Tashkent Agricultural University Nukus Branch
●活動開始年 2017年 ●生徒数 1600人
●所在地 Abdambetov st, Nukus, Karakalpak State
2021年
6月
14日
月
2021.6 Sri Lanka

活動を続けられることに感謝して
スリランカの中央部、キャンディ県のアショーカ小学校は、農村部にある田んぼに囲まれた学校です。2018年には廃校の危機を迎えていましたが、新しく赴任した校長先生の奮闘もあり、状況が改善。「子供の森」計画も学校を魅力的にする活動の一つとなっています。20年は、規模は小さくなりましたが、植林活動を実施したほか、「国連生物多様性の10年」最終年を記念した国際ポスターコンテストにも参加。4年生のシェラン君が、10-12歳の部で3位入賞という快挙を成し遂げたことは、暗いニュースが多い中、学校を明るく盛り上げました。
4年生担任のスニウィラタ先生は、「とてもシンプルだが、子どもたちが環境や社会について学ぶことのできる、とても重要な活動。コロナ禍では、衛生用品や教育資材の支援もいただくなど、さまざまな面から支えてくださる支援者の皆様に心から感謝している」と思いを語ってくれました。

アショーカ小学校/Cp/ Katu/ Meegahahena Ashoka Primary School
●活動開始年 2019年 ●児童数 175人
●所在地 Kahapathwala , Mawathagama, Kandy
2021年
6月
14日
月
2021.6 Papua New Guinea


環境保全を進める「心」を育む
ニューブリテン島東部の海沿いに位置する活動6年目のこの学校では、プロジェクトで植えた木が大きくなり、さわやかな空気や木陰、果実を楽しめるようになっています。2020年は、マスクを着用するなど、感染症対策を行ったうえで、210本を植樹しました。植えたのは、ランブータンやキャ ンドルツリーなど、子どもたちが休める木陰や、栄養となる果実をもたらしてくれる樹種です。そのほか、ごみ拾いも行い、 学校や周辺地域の美化にも努めました。カトリック教皇が環境問題について考え、行動を呼びかける取り組みを推進していることもあり、より効果的に生徒へ環境保全のメッセージを伝えることができました。5年生のファウスティナさんは「大人になったとき、環境を守る心を常に持って、行動を起こせるような人になりたい」と将来への思いを語ってくれました。
聖心国際カトリック学校/Sacred Heart International Catholic School
●活動開始年 2015年 ●生徒数 519名
●所在地 Kokopo, East New Britain Province
2021年
6月
14日
月
2021.6 Myanmar


緑化とともに、環境整備も進む
ミャンマーの中央部、年間降雨量の少ないエサジョ郡に位置するユアンゲ学校。この地域の主な産業は、タナカという日焼け止めや化粧品に使われる木の栽培や、お香の生産です。2020年は、学校閉鎖が続きましたが、規模や回数を縮小しながらも「子供の森」計画の活動を継続することができました。
植林については、人数を調整するため、3回に分けて実施。 樹種は、学校と相談し、ニームやタマリンドといった、いざというときの食糧にもなるものを中心に選びました。また緊急募金や企業支援などを活用し、雨水タンクや、手洗い場の設置も支援。学校再開時には、植林活動の推進や子どもたちの衛生面での改善にも貢献してくれるでしょう。ニーニーアウン先生は、「森林破壊の問題について知っていても、どうすればよいか分からなかった私たちに、具体的な行動の機会をいただけたことを感謝している」と支援への思いを語りました。
ユアンゲ学校/Ywa Nge Middle School
●活動開始年 2009年 ●生徒数 185人
●所在地 Ywa Nge village, Yesagyo Township
2021年
6月
14日
月
2021.6 Malaysia


困難の中でも
活動開始できたことに感謝 !
この学校は、サバ州の内陸部、ラナウの中心部からアスファルトの道を28km、その後砂利道を50km進んだところにあります。前年から準備を進め、生徒も教員も「子供の森」計画の活動開始を心待ちにしていましたが、パンデミックにより、長期間学校が閉鎖。移動や集会が制限されたこともあり、学校をあげての活動は難しく、予定の変更を余儀なくされました。 植林については、規制が緩和され、対面授業が一時再開された期間に、少人数で実施。学校の希望に基づき、ドリアンやカニステルなどの果樹を中心に60本を植樹しました。 活動に参加したリカさんは、「生態系の保全に貢献できただけでなく、私たちにとっても、有益な学びの機会になりました。パンデミックの中でも、実施に尽力してくれたオイスカや支援者の方々に感謝しています」と語ってくれました。制限が解除され、皆で活動ができる日を待ちわびています。
ウル スグット ラナウ中学校/SMK ULU SUGUT RANAU
●活動開始年 2020年 ●生徒数 720人
●所在地 Ranau, Sabah
2021年
6月
14日
月
2021.6 Indonesia


継続した取り組みが
政府からも認められました !
グデ・パングランゴ山のふもとに位置するこの地域は、気候が冷涼で、農業を生業としている人が多くいます。2020年度の「子供の森」計画活動では、コロナ禍で在宅学習が続いたため、自宅で苗木や野菜、薬用植物を植えて管理する活動や、 リサイクル工作などを課題として与えるなど、工夫をして環境学習を継続、推進しました。その他、教員が中心となり、免疫力向上が期待できるウコンやショウガを学校菜園で栽培。粉末にしたものをお湯に溶かして飲むほか、一部は販売して、収益を活動資金に活用しています。こうしたさまざまな活動 の成果が認められ、20年には州レベルの環境賞を受賞することができました。21年には国レベルの受賞に向けて申請を進めるなど、地域の環境教育を牽引する存在となっています。
カドゥプグル イスラム 小学校/ MI Kadupugur
●活動開始年 2010年 ●児童数 173人
●所在地 Unrusbinangun, Kadudampit, Sukabumi, jawa Barat
2021年
6月
14日
月
2021.6 India


心も身体も健やかに
南インドケララ州の内陸部にあるこの学校は、「ケララの穀倉地帯」と呼ばれる地域にあり、その名の通り、周りを美しい水田に囲まれています。2020年は、パンデミックの状況と社会のニーズを考慮して校内に、免疫力を高める薬草を植える専用の庭をつくり、学校周辺に住む子どもたちと一緒に、ジンジャー、ターメリック、トゥルシーなどの植物を植えました。苗は生徒の家庭へも配布し、子どもたちの薬草への関心や活用 方法についての理解を深めました。かつてはこうした薬草が様々な目的で使用され、それが文化の一部になったという背景も伝えることで、地域の伝統を学ぶ機会にもなっています。 同校のインディラ マドゥ先生は、「この活動は、とても価値のある人生の教訓を教えてくれるレッスン。総合的な学びを通じて、子どもたちの学習意欲も上がっており、彼らの健やかな 成長にもつながる」と語り、活動への高い期待を寄せました。
タッタマングラム チンマヤ学校/Chinmaya Vidyalaya, Tattamangalam
●活動開始年 2018年 ●生徒数 65人
●所在地 TATTAMANGALAM, PALAKKAD, KERALA
2021年
6月
14日
月
2021.6 Cambodia


長年の夢が叶って植林開始
この学校はコンポンチャム州の州都から35km離れており、 周辺の住民は水稲栽培やパイナップル、バナナや豆の栽培などで生計を立てています。2020年に「子供の森」計画の仲間入りをし、初めての活動では、ケランジィ、コキなどの郷土樹種を170本植えました。土壌がよかったこともあり、生存率も高く、半年で約1.5mほどに成長した木もいくつかあります。木々の管理を率先して行っている校長先生は、「子どもたちの学習環境をよくするため、役場や教育省の地域事務所に対して、幾度となく樹木の寄附について要請してきたが、返答がなかった。今回長年の夢がかない、嬉しく思う。最近は子どもたちにも水やりの習慣ができた。また、感染対策が重要な中 で、予防についての講義やアルコール、マスクなども寄附いただき、とても助かった。支援してくださっている日本の皆様にとても感謝している」と笑顔でコメントしてくれました。
トゥールペントゥメイ小学校/Tuol Pen Thmei Primary School
●活動開始年 2020年 ●児童数 336人
●所在地 Tuol Pen, Ta ong, Chamkar Leu, Kampong Cham
2021年
6月
03日
木
2021.6 Thailand

学校で木を植えて、心も体も健やかに
この学校は、タイ北部チェンライ県にある山岳地域の子どもたちが多く通う学校で、保育園から小学6年生までの生徒が在籍しています。周囲は山に囲まれていますが、人口増加や農地拡大のため、はげ山化が進行し、課題となっています。コロナ禍での活動となった2020年は、感染を防ぐため、手洗いの徹底やソーシャルディスタンスの確保など、できる限りの対策をしながら植林を実施。成長が早く、大きな日影になっ たり、実が甘く、ジュースをつくることができるワーの木など郷土樹種200本を植えました。環境教育についても、状況に合わせ、学校側と内容や予定を調整しながら継続しています。このような時だからこそ、外での課外活動は、子どもたちの心身の成長の支えとなります。子どもと苗木それぞれの健やかな成長を、今後も見守り、育んでいきたいと思います。

バーンメーヤーングミン学校/Banmaeyangmin School
●活動開始年 2017年 ●児童数 123人
●所在地 Sritoi Sub-District, Maesuai District, Chiangrai
2021年
6月
03日
木
2021.6 Philipinnes

ステイホームでも可能な
環境教育を推進
北カマリネス州にあるルクバナン小学校は、山々に囲まれた谷間に位置する学校です。2020年度は、コロナ禍で対面授業が停止されたため、「子供の森」計画の活動も、感染対策支援や教育支援を行いながら、例年とは違う形で進めました。植林活動は、近隣の子どもたちと小規模で行ったほか、家庭での植栽も推進またSNSやウェビナーなどを通じて、感染対策や家庭でもできる環境保全を呼びかけました。5年生のレディフランセーヌさんは、「ウェビナーに参加して、環境のことだけでなく、感染予防など多くのことを学びました。花や野菜を育てる方法も学んだので、家族と一緒に栽培を始めました。パンデミックの中でも環境に貢献できることを嬉しく思います」と語ってくれました。再び皆で楽しく活動できる日を心待ちにしながら、それぞれができることに取り組んでいます。


植林活動では、郷土樹種のナラやジャックフルーツ、マンゴーなどの果樹を植林
ルクバナン小学校/Lukbanan Elementary School
●活動開始年 2011年
●所在地 Brgy. Lukbanan, Capalonga, Camarines Norte
2021年
6月
03日
木
2021.6 Fiji

少しずつ活動を再開 !
ワイ学校は、ナンドロガ県にある1920年に設立された学校です。過去には日本からのツアーを受け入れたこともあり、長年「子供の森」計画にも積極的に参加していますが、20年度は、コロナ禍でしばらく活動が停止。授業の再開後、学校の運営委員会も含めて協議を行いながら、少しずつ活動を再開しました。植林活動では、マホガニーやココナツ、郷土樹種の果樹など65本を植樹しました。またハンドブックを配布し、環境保全の意識の向上にも努めました。植林した樹木は順調に生長しているものの、マホガニーの一部はサイクロンの被害を受け、根こそぎ倒れてしまい、再植林が必要となってしまいました。8年生のスリアシ・バトガさんは、「学級長として、みんなを引っ張り、再植林に取り組みたい」と頼もしいコメントを寄せてくれました。

ワイ学校/Wai District School
●活動開始年 1993年 ●生徒数 110人
●所在地 Wai, Nadroga Province
2021年
6月
03日
木
2021.5 Bangradesh


活動再開を願いながら
感染対策に取り組む
校庭に入ると、大きなタマリンドの木が迎えてくれるこの学校は、かつての生徒たちが植えた木々が育ち、豊かな緑に囲まれています。2020年度も、マンゴーやグァバなどの果樹を中心に植樹する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で学校が閉鎖され、実施することはできませんでした。このため、まずは安心して生徒たちが生活できるよう、周辺の村へマスクや消毒液の配布をしつつ、校内へ手洗い場の設置を支援しました。『「子供の森」計画は、地域の植林を率いているだけではなく、パンデミックの中で保健衛生分野でも貢献してくれています』と校長先生から感謝の言葉が届きました。7年生のタヤさんは、「友だちと一緒に活動ができるようになったら、周辺地域での植樹にも取り組みたい」と語るな ど、生徒、先生共に活動再開を願っています。
ボイェルバンガ ラシュモホン女子学校
●活動開始年 2013年 ●生徒数 111人
●所在地 Rashmohan village, Khulna
2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 in タイ

大きな混乱なく、事業を継続
タイでは、20年3月に、新型コロナのクラスターが発生し、急速に感染が拡大。全国で非常事態宣言が言い渡され 、6月まで厳しい制限の中で生活を強いられました。自由な外出ができなかった時期は、各校と電話などで連絡を取りつつ、活動地マップを作成するなど過去のデータの整理に努めました。同年7月には学校が再開されたこともあり、学校単位の活動も徐々に戻り、他国と比較しても、大きな混乱はなく、活動できています。 年末より感染が広がり、再度休校となりましたが、1度目ほどの混乱はありません。感染予防に努めつつ、事業を運営しています。
2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 in パプアニューギニア

植林で環境を守り、
手洗いで健康を守る
パプアニューギニアでは、新型コロナの感染拡大を防ぐため、2020年3月中旬より休校措置が取られましたが、再開は比較的早く、同6月中旬から徐々に再開されました。活動地である東ニューブリテン州のラバウルやココポにおいては、人口密度が低いためか、都市部ほど感染者数は多くありません。しかし、学校や商業施設へ出入りする際には、石鹸または手指消毒剤で手を 洗うことが義務付けられています。オイスカでは、植林などの活動と合わせて手づくりした石鹸を配布。 子どもたちや地域に手洗いの習慣が根付くよう、指導や支援を行っています。

2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 in マレーシア

努力するも反省の多い1年に
活動地であるサバ州は、特に新型コロナの感染者が多く、州内の多くの地域が、感 染リスクの高いレッドゾーンに指定されました。地区を超えた移動が禁止された時期には、各地区に住むオイスカ研修生のOBたちが、周辺に住む子どもたちと植林地の管理を続けてくれました。彼らがいなければ、こうした活動すら実現しませんでした。人材育成の大切さを改めて実感して います。とはいえ、他国と比較すると、もっとやれたのでは、と反省するところが 多くあります。 他国の事例を参考に、2021年度はコロナ禍でも、活動の幅や規模を拡げていきたいです。
2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 in ミャンマー


地域のために今できること
活動地では、新型コロナの規制措置が始まった時期と、一年で一番暑く慢性的な水不足が発生する乾期が重なったことで、地域住民の生活にも深刻な影響が出ました。このため、緊急支援として、ミャンマー国内2ヵ所の研修センターを拠点に、周辺の村、1,075の世帯を対象に、米や野菜、卵などの食糧セットのほか、飲み水や現地スタッフが手づくりしたマスクの配布を実施。また、手洗い場が不足していた学校13校に対し、コロナ対策の緊急募金等を活用して、新たに手洗い場を設置。植林活動の際には、感染予防についての啓発活動も併せて行いました。
2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 in インドネシア

新たな手法を取り入れつつ、活動を継続
2020年度は全国的に対面授業が停止された状況が続きましたが、84の学校を拠点に、12,898本の植林を行うことができました。こうした活動が実現したのも、 現地スタッフがこれまで築き上げてきた信頼、学校や地域との密な連携があったからこそです。学校での植林が叶わない子どもたちには、苗木や野菜の種苗を配り、家庭で家族と共に環境について考え、取り組む機会を提供しました。また新たにオンラインを活用し、教員同士が各校の取り組みを共有する機会をつくるなど、コロナ禍での事業推進に向け、 地域を超えた連携や情報交換を図りました。
2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 in カンボジア

安心して活動を続けるために
2020年は、植林に最適な雨期を逃さないよう、学校や地域と密に連携し、休校期間を含む5月~10月にかけて植林を行いました。活動の際は、不足していた石鹸やアルコール消毒液、体温計などを寄附しつつ、検温や手指の消毒を徹底するなど、感染対策に努めました。さらに環境保全に関する講義と合わせ、啓発資料を配布しながら、分かりやすい言葉で感染予防について説明。噂や嘘の情報も多い中 、読み書きが苦手な子どもたちや地域の人々にも正しく知識を伝えられるよう、保健省や他NGOと連携し、スタッフ自身も学び、工夫しながら取り組みました。

2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 inフィリピン

懸命に学ぶ子どもたちの
在宅学習を支援
フィリピンでは、感染拡大を防ぐため、2020年3月以降、全国的に学校が閉鎖。10月5日に再開されましたが、対面式の授業は見送られ、2021年5月現在も在宅学習が続いています。活動校の多くは農村部にあり、十分なインターネット環境がないため、多くの子どもたちは学校から出される課題プリントで勉強しています。「子供の森」計画では、132校を対象に、各校のニーズに合わせ、コピー用紙やインク、中 古プリンターなど、課題づくりに必要な資材支援を行い、厳しい環境でも懸命に学ぶ 子どもたち、そして膨大な課題づくりに奮闘する教師を支えました。

2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 in インド

努力と連携によって生まれた活動
インドにおいて全土が封鎖され、厳しい移動制限が取られた時期には、現地のスタッフが自主的に困窮する住民へ食糧の支援を開始。そうした動きに呼応する形で、日本からも資金を送り、衛生用品を必要な人々へ届けられるよう、手づくりマスクや手指の消毒液の寄贈を行いました。環境保全に ついては、学校での活動が難しい代わりに、6月5日の環境の日など、 環境関連の記念日を中心に樹木や薬草の種苗を配り、家庭での植栽を呼びかけるとともに、毎月定期的に子ども向け、教員向けのオンラインセミナーを開催し、情報発信や意識づけを続けました。
2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 inフィジー

今できる、今必要な植林活動
感染対策として、教育省が管轄する小・中学校は、20年3月下旬~6月下旬まで休校措置が取られました。学校再開後も、授業の遅れを取り戻すことが優先され、また外部者との接触を避けるため、課外活動は制限された状況が続きました。「子供の森」計画では、行政の許可が下りた一部の学校と地域を対象とした植林を展開。 困窮する人々の支えとなるよう、造林樹種だけでなく、 さまざまな恵みをもたらすココナツの植樹や、 サツマイモなど野菜の植え付けも地域の方々とともに、進めました。21年度 は、学校での活動が再び活発になることを願っています。

2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 inバングラデシュ

地域に寄り添い、
今私たちにできる支援
長年「子供の森」計画の事業を進める中で、これほど子どもたちと会えなかった年はありません。活動地まで行くこともほとんどできない中、20年度は関係者の協力を得ながら、情報を集め、今できる活動を考えるところから始めました。結果として、地域ニーズに基づき、衛生物資の配布を行いつつ、感染予防の啓発活動を展開。不安を抱えながら過ごす人々が、少しでも安心して暮らせるよう支援を行いました。また、地域を通じて一部の児童生徒を対象に、苗木や野菜の種苗を配り、少しでも環境に対する意識付けを継続できるよう、家庭での植栽も進めました。

2021年
6月
01日
火
パンデミックと「子供の森」計画 in スリランカ

気持ちを一つに、それぞれが奮闘
2020年度、感染対策として実施された休校措置と、地方間の移動の制限は、我々にとって大きな障壁となりました。各地域にいるスタッフ同士が集まることもままならない中、SNS等を使って情報収集や意見交換を実施。緑化だけでなく、衛生用品の配布や家庭菜園の支援などニーズに合わせて、各地域で小規模な活動を行うことにしました。それは孤独でとても大変な作業でしたが、こまめに連絡を取り合い、支え合いながら事業継続に努めました。「何のために活動しているのか」、各スタッフがその基本に立ち返り、行動する意識が強化 されたように思います。

2021年
1月
18日
月
「子供の森」計画ポスターコンテスト結果発表!
「子供の森」計画(以下、CFP)では、2020年末にかけて、「国連生物多様性の10年」の最終年を記念したポスターコンテストを実施しました。コンテストには、12ヵ国の「子供の森」計画に参加する子どもたちから、想いのこもった絵が多数届きました。どの作品も、それぞれが考えるふるさとの生物多様性やその重要性、CFPでの活動を題材に描かれており、子どもたちの伸びやかな表現が光る作品ばかりでした。
応募された絵は、年齢別に3部門に分けられ、800名を超える日本の方々のウェブ投票などによって入賞作品が選ばれました。入賞した作品をご紹介します。
7-9歳の部 1位👑
7-9歳の部 2位
7-9歳の部 3位
10-12歳の部 1位👑
10-12歳の部 2位
10-12歳の部 3位
13-15歳の部 1位👑
13-15歳の部 2位
13-15歳の部 3位

イルディー L. エステバン
15歳
ボンガボン国立高等学校
フィリピン/ヌエバエシハ州
特別賞👑
ウェブ投票では、色彩豊かな作品に多くの票が集まりましたが、参加した国によって手に入る画材や学校における美術教育の差異が大きいことを考慮し、参加してくれた子どもたちとその国の活動への激励の意味を込めて特別賞を設けました。選ばれた10ヵ国11作品の一部をご紹介します。
モンゴル

ブンバット・ソロンゴ/ 9歳
ブルガン村第一小学校
モンゴル/ブルガン県
今年度はコロナ禍の影響で、例年のような地域や学校をあげてのCFP活動ができなかった国もありましたが、今回のポスターコンテストは、各国共通で参加できる取り組みとなり、また日本の支援者の皆さんにも投票という形で子どもたちの活動に触れてもらうことができました。「どれもよく描けていて投票に迷った」「元気をもらった」とったコメントのほか、激励のコメントなども多く寄せられました。
皆さまから寄せられた温かなコメントは、しっかりと子どもたちに届けます。
また、入賞した子どもたちの声も追って、こちらのホームページなどで発信予定です。
投票にご協力くださった皆さま、ありがとうございました!
2020年
12月
24日
木
ご支援者の皆様へ(2020年度のお便りの発送に関して)
いつも「子供の森」計画をご支援いただき、世界各地の子どもたちの植林活動や環境保全活動を応援いただき、誠にありがとうございます。ご支援者様へお送りしている活動報告物の送付時期の変更についてお知らせせていただきます。
例年11月~12月にかけてお届けさせていただいている活動報告(近年は、カレンダーという形で各国の子どもたちの活動写真をメインにご報告をさせていただいておりました)ですが、本年度は2021年3月頃にラブグリーンニュース(読み物)という形にてお送りさせていただきます。
今年度は世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、活動国の多くで学校の閉鎖や集会の禁止などの各種制限により、例年のような形での活動が難しい状況にあります。「子供の森」計画では各国各地の状況に合わせ、子どもたちへのコロナ対策支援や少人数での植林活動、地域での植林活動等へ振り替えながら活動を継続させていただいております。そのような状況をまとめて、年度末に近い時期にご報告させていただきたく考えております。
この時期の報告物を楽しみにしてくださっていた皆様には、本当に申し訳ございません。ご理解・ご協力を賜れますと幸いです。
感染対策を行った上での活動の様子(左から、ミャンマー、インドネシア、タイ)

また2021年はオイスカ創立60周年ということもあり、記念した卓上カレンダーを作成しております。「子供の森」計画だけでなく、オイスカの幅広い活動現場をお楽しみいただけます。「世界の森づくり応援寄附キャンペーン」に3,000円以上ご寄附いただいた方へ、日本国内の間伐材でつくったSDGsバッジと卓上カレンダーのセットをお送りしておりますので、ご興味をいただける方は、ぜひご協力いただけますと幸いです。
<世界の森づくり応援寄附キャンペーンご寄附先>
◆オンライン:https://www.oisca.org/support/cfp_single.html
◆郵便振替:口座番号 00140-4-654359
口座名義「子供の森」計画
備考欄/通信欄に「カレンダー」と記載ください
※ 「カレンダー」と記載がない場合は通常のご寄附扱いとなりますのでご注意ください
2020年
10月
05日
月
Green Wave 2020

生物多様性の日(5/22)を記念した環境保全活動として、「子供の森」計画(以下、CFP)の参加校を中心に多くの学校や団体が参加してきたグリーンウェイブ。特に今年は、国連生物多様性の10年の最終年ということで、これまで以上の盛り上がりが期待されていました。しかし、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、活動国の多くで学校が閉鎖。特に4~6月のグリーンウェイブ期間は、各国で各種規制が強化された期間と重なり、これまでのように学校や地域をあげて取り組むことは困難になりました。
毎年精力的にグリーンウェイブに参加してきたインドネシアでも、感染者の増加に伴い、厳しい移動制限や集会の規制、学校の休校措置が取られました。不安や緊張感を増幅させるニュースによって、精神的な疲弊も蔓延するなか、現地スタッフたちは、どうにか少しでも前向きな気持ちを拡げたいという思いで、コロナ禍でも実施可能な活動内容を検討。了承を得られるか不安も抱えながら、学校や関係者に、児童生徒らの家庭も対象にした活動を行いたいと相談したところ、想像していた以上に多くの賛同が得られました。 それは、これまで最多となる182もの場所で活動が行われたことでも証明されています。初めて自宅で植樹した子どもたちも多く、家族と一緒に環境について考える機会になったようです。CFPコーディネーターやオイスカのスタッフにとっても、家族と一緒に植樹をすることは滅多にないことであり、STAY HOME期間ならではの貴重な時間となりました。

実施が危ぶまれた今年のグリーンウェイブ活動でしたが、他国においても、安全面に配慮しながら小人数での植林を実施。身近な人々とふるさとの環境や未来について考える機会をつくり、暗いニュースが続く中、地域に明るい話題を提供しました。
2020年
9月
07日
月
コロナ緊急支援募金の御礼(9月7日)
日頃より、オイスカの活動にご支援ご協力を頂き、誠にありがとうございます。
今回、5月25日から受付をしておりました、新型コロナウイルス対策緊急支援募金について、8月31日をもって募金の呼びかけを終了いたしました。今回、90名の方々から1,137,552円のご支援を頂きました。改めて、ご支援を頂いた皆様、本当にありがとうございました。

今回ご協力頂いた募金は、これまでご報告して参りましたように、オイスカが活動を展開している海外の国々における、新型コロナウイルスに関連する緊急支援、感染予防並びに住民の生活基盤の立て直しなどの活動に、大切に活用させて頂きます。
withコロナの時代を進む海外の現場の様子は、こちらのページからご覧いただけます。皆さま引き続き温かく見守っていただけますと幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いします。
2020年
8月
24日
月
支援者からのメッセージその2(8月24日時点)
新型コロナウイルス対策緊急支援募金も残り8日間となりました。日本国内ではコロナ禍が続き、併せて熱中症や豪雨災害からの復興も心配される中、受付開始以来、さまざまな方から募金をいただいております。今回は、以前ご紹介した内容に続き、これまで募金にご協力いただいた方々から頂戴したお言葉の一部を、活動地から届いた子どもたちの写真とともにご紹介します。

「自分は公務員をしており、特に困ることがない事から、一律10万円の特別定額給付金の有効活用を考えていました。地元の市に半分、残りの半分は、オイスカの新型コロナ募金に寄付する事にしました。オイスカの個人会員でもあり、地元の国際まちづくり推進課に勤務している事、オイスカの月刊誌に同封されていた新型コロナ募金のチラシを見て、オイスカへの募金を決めました」オイスカ賛助会員(匿名)

「2014年、ミャンマーのオイスカ研修センター(エサジョ郡)を訪れた事があり、その時に、数多くの訪日研修生OBの方々に会えました。皆、かつて自分が日本の研修センターで日本語を教えた人達で懐かしかったです。皆さん、母国のオイスカ研修センターで立派に活躍しており嬉しかったのを覚えています。新型コロナの心配の中、近隣の村の人々をオイスカが助けている活動、力強く感じます。今後も頑張って下さい。応援しています」オイスカ賛助会員(匿名)

「もちろん日本もコロナ禍で大変だが、海外の方が状況は良く無いのではないだろうか。また、オイスカの現場の日本人職員、現地職員の人たちが、このコロナ禍で無事に業務ができているのか、健康面はどうだろうか。それらが心配になり、今回寄付をさせていただきました。コロナ禍が落ち着いたら、また現地を訪問したいと考えています。応援しています」オイスカ賛助会員(匿名)

「緑や環境に関心があり、オイスカ様の素晴らしい活動を知り、「子供の森」計画(CFP)支援をさせて頂いております。みなさまのご活動にいつも感謝しております。現地のみな様に役立てて頂けますよう、お願いいたします。また、猛暑が続いておりますので、活動されているみなさまはくれぐれもお身体をお大事にされてください」オイスカCFP会員(匿名)
こうしたメッセージは、こちらのスタッフブログでもご覧いただけます。
お言葉をお寄せいただいた方々以外にも、多くの皆さまから今回の募金へのご協力を頂いております。
残り8日、新型コロナウイルス対策緊急支援募金へのご協力宜しくお願いいたします。
2020年
8月
18日
火
モンゴルにおける新型コロナウイルスに対する取り組み(8月18日時点)
モンゴルでは、1月末から始まった政府による迅速な水際対策が成果を上げ、8月18日現在、新型コロナウィルスの感染者数は累計298名(死亡者数0名)となっていますが、感染者は外国からの帰国者で、市中感染は確認されていません。しかし、長期にわたる規制によって、経済的・精神的な疲弊が国全体に積算しています。そうした状況の中、オイスカでは既報の通り、コロナ緊急支援の一環として、食料の安定的な確保を目的とした家庭菜園支援活動を展開しています。今回は、その続報をお届けします。

対象となったオルホン県バヤンウンドル村とブルガン県ダシンチレン村の計40世帯では、6月上旬に野菜の種苗などを受け取り、栽培研修を受けた後、各家庭で植え付けや、管理を続けてきました。初めて野菜栽培を行う家庭ばかりで、何かと質問や相談が寄せられましたが、そのような状況下で活躍したのが、SNSでした。

直接会って指導や交流ができない中、現地スタッフのアイデアで、情報交換の場としてフェイスブックでグループを作成。各家庭が日々畑の様子や、収穫した野菜の調理方法を投稿したり、困ったことや悩みがあれば、そのグループ上でスタッフや他の参加者に相談して解決につなげるなど、今までにはなかった方法でコミュニケーションを取りながら、活動を進めています。




現地スタッフのトゥメンは、
「新型コロナウイルスという今まで経験したことのない問題を前に、今までにはない方法で活動を行う必要がありました。コロナがきっかけとはなりましたが、このような新しい取り組みを行うことができたことを嬉しく思います。
何よりも嬉しかったのは、野菜に関する知識が少ないモンゴルの人々に、野菜栽培について教えることができたことです。私たち訪日研修生のOBOGは、日本での農業研修を通じて、野菜のおいしさや栄養について多くのことを学びました。モンゴルにはオイスカの研修センターがなく、地域の人々に農業について教える機会が少ない中、今回、限られた人々が対象ではありますが、野菜づくりの楽しさを伝えることができたことを嬉しく思います。
今後は、参加者からのリクエストで、四国センターで食品加工を学んだOBが、野菜を使ったお菓子づくりを教える予定です。
そして驚いたことに、参加者全員が非常に活動に関心が高く、皆とても積極的に取り組んでくれました。今回フェイスブックのグループページでは、毎日活発に参加者同士の情報交換が行われています。最初は朝から晩までスタッフに質問がきていたようですが、今は参加者同士でアイデアを出し合っている様子も見ることができます。また参加者自身が、近隣の住民に学んだことを伝えるという動きも出てきています。自分で野菜を育て、オンライン上であっても日々仲間と情報交換を行い協力しあうなかで、自信ややりがいを得ているように思います」と今回の取り組みについて語りました。
コロナ禍によって、普段とは違うアプローチで取り組みを進めることとなりましたが、その中でスタッフたちが学ぶことも多かったようです。9月には、参加者たちが取り組みの成果を報告するとともに、収穫した野菜や加工品を持ち寄る発表会を開く予定にしています。
2020年
8月
07日
金
フィリピンにおける新型コロナウイルスに対する取り組み(8月7日時点)
フィリピンでは、都市部を中心に再度感染が広がっており(感染者数約11.9万人、死者数約2,150人 ※8月7日現在)、首都マニラ都市圏では、今月4日から再びロックダウンが導入されました。長期にわたる各種規制は、地方の経済へも深刻な打撃を与えており、学校も全国的に閉鎖された状態が続いています。こうした状況のなか、オイスカでは、植林地での植林・管理活動を少人数体制で継続しつつ、困窮する住民への食料支援など地域ニーズに即した支援活動や、感染拡大防止に向けた取り組みを進めています。 現地の活動の様子をスタッフからのメッセージと共にお伝えします。
アブラ農林業研修センター所長 デルフィン・テソロ

いつも私たちの活動にご協力いただきありがとうございます。私たちの住むアブラ州では、感染自体は都市部ほど広がっていませんが、コロナ禍によって、日雇い労働で働く人々を中心に、失業者が増えています。生活にあえぐ人々を支えるため、私たちは、4月~6月にかけて研修センター周辺の50世帯に、米などの食料(米、塩、卵、野菜、缶詰等)やマスク、石鹸、またカカオやランブータンなど果物の苗木を配布しました。皆さまのサポートで、少しずつではありますが、地域の人々に、必要な支援を届けることができ、本当に嬉しく思います。
この危機が一刻も早く終息することを願いながら、できることを続けていきます。
皆さまもどうぞご健康で。我々に神様のご加護があることを祈っています。
ヌエバビスカヤ州「子供の森」計画コーディネーター ジョー・イルデフォンソ

日本でも大変な状況が続くなか、私たちのことを気にかけていただき、本当にありがとうございます。幸いヌエバビスカヤでは感染者は抑えられていますが、移動制限などによって経済的かつ精神的なダメージが拡がっています。私たちの活動もまだ思うように進みませんが、参加校を回り、植林地の管理を行っています。また、7月12日には、通信状況の問題によってオンライン学習が困難で、在宅学習の教材づくりが必要な「子供の森」計画参加校4校に対して、マスク、消毒液、石鹸、A4用紙、ペン、プリンターのインクなどを寄贈しました。引き続き、地域のニーズや状況に合った活動を続けていきたいと思います。皆さん一緒にこの困難を乗り越えましょう…!
パラワン州「子供の森」計画コーディネーター ノルマ・トゥンダン

いつも私たちの活動にご協力いただきありがとうございます。コロナ禍によって、パラワンも3月半ばから封鎖され、活動も思うように進まない状況が続いています。厳しい状況の中ですが、オイスカのスタッフとして、小規模な植林・育林活動や家庭菜園の普及活動、食事の支援など、今できることを少しずつ進めています。
食事の支援では、特に栄養失調の問題を抱える先住民族タグバヌア族の子どもたち(3~15歳)を対象に、シンプルですが栄養たっぷりのメニューを提供しました。子どもたちの満足した笑顔に、私たちも嬉しくなりました。今後も学校と連携して、子どもたちの在宅学習を支える支援を行いたいと考えています。
ケソン州サリアヤ町サンパロック

5月、ケソン州サリアヤ町サンパロックにて、村長と協議の元、特に生活に困窮し、栄養不足の子どもを抱える55世帯をヘルスワーカーと共に訪問。食料パックを配布するとともに、地域のヘルスワーカーに対しても、繰り返し使用できる布製マスクを50枚寄贈しました。
北カマリネス州カパロンガ

「子供の森」計画学校の教員を対象にした環境保全と感染症対策のセミナーを開催。またセミナーに参加した7校に対し、持ち運び可能な簡易手洗い装置を寄贈しました。
現地の状況と今後の取り組み
公立学校については、8月24日から新学期が始まることになりましたが、対面授業の再開は先送りにされており、在宅・遠隔授業が中心となるようです。地方においては通信状況や通信端末の普及が遅れており、オンラインでの遠隔授業は困難ですが、政府には通信端末を全児童生徒に用意する予算はなく、低所得層の大半はネットに接続できる環境にもないとみられます。このため、教員たちは、在宅学習用の教材づくりを進めていますが、資材が不足しており、広く支援を呼び掛けています。
このような状況に対して、オイスカでは、教材づくりに必要な資材や、感染症対策に必要な資材の支援を始めています。今後も各地域において、学校のニーズに即した支援や感染拡大防止に向けた啓発活動を順次進めていく予定です。
引き続き皆さまのご協力をどうぞよろしくお願い致します。
新型コロナウイルス対策緊急支援募金はコチラから
http://www.oisca.org/news/?p=13235
2020年
7月
25日
土
TOTO水環境基金プロジェクト(インドネシア)

インドネシアの沿岸地域には、全人口の60%にあたる約1億5,000万人が居住し、80%以上の工業が集中しています。多くの人口を抱え、国の経済を支えるこの重要な沿岸地域は、近年消失の危機にさらされており、特に中部ジャワ州ドゥマック県沿岸に居住する人々は海岸浸食の最大の被害者であるとされています。例えば、同県西部に位置するブドノ村の海岸浸食が悪化したのは、地球温暖化による海面上昇、養魚池造成に伴うマンブローブ林の伐採、過度の地下水汲み上げによる地盤沈下のほか、港湾施設の拡大に伴う潮流の変化などが複合的に重なったためと推測されています。

国内最悪と言われる海岸浸食は、ブドノ村の3小学校にも大きな被害を与えており、特にブドノ第2小学校とブドノ第3小学校の2校では、一時期、海岸浸食により校庭はおろか教室内にまで毎日のように海水が浸水する事態に陥っていました。幸い、政府より支援が入り、校庭の埋め立て、並びに校舎の嵩上げ工事が実施されたことから、浸水の恐れは小さくなっていますが、政府が投入できる資金には限りがあることから、両校とも児童用トイレの補修・建設にまで手が回っていません。両校のトイレは、老朽化が激しい上、浸食作用と海面上昇に伴い数年前より海水が流れ込むようになったことから、使用が厳しい状況にあります。子どもたちは学校近くの村役場や民家のトイレを借りて用を足しており、さらに両校とも手洗い場が設置されていないため、衛生面でも問題を抱えています。
このためオイスカでは、子どもたちの衛生及び教育環境を改善することを目指して、本年度TOTO水環境基金の助成を受け、上記2校において、トイレ補修・増設(校舎裏スペースの埋め立てて実施)、手洗い場の設置を行うと共に、児童および教員を対象に水環境保全に向けた実践的な環境教育を推進することとなりました。

6~7月にかけては、海岸浸食と海面上昇に伴い毎日のように海水が流れ込み、使用できなかったブドノ第2小学校のトイレ等の水環境施設を整備。古いトイレを解体し、浸水を防ぐために土台をかさ上げした上で、5部屋から成るトイレを建設したほか、新たに校内の4箇所に手洗い場を設置しました。整備工事期間中は、同校の教員や児童の保護者たちが毎日交代で労働奉仕に参加してくれました。

参加した保護者からも、「これまで子どもたちは学校でトイレに行くことができなかったので、とても嬉しい。(現在、新型コロナウイルスの流行に伴い休校中のため)早く子どもたちがこのトイレを利用できるようになって欲しい」という喜びの声があがりました。また同校教師も「手洗い場を新設したことで、新型コロナウイルスの感染防止にも役立つと思われる」といった感想をあげるなど、設備充実による衛生環境の改善に期待を寄せています。
2020年
7月
13日
月
メキシコにおける新型コロナウイルスに対する取り組み(7月13日時点)
現在、新型コロナウイルスの蔓延期を迎えているラテンアメリカ諸国。オイスカの活動地であるメキシコも感染が広がっている国の一つであり、これまで国内で30万人以上の感染者が確認されています(2020年7月13日時点)。外出自粛などの制限によって、不便な生活が長期に渡り続いており、失業者も増加している状況です。

オイスカ・メキシコは、早期から国内での感染拡大を想定し、防護服やマスク、フェイスガードといった医療従事者が必要になるキットの配布を決定。オイスカの活動に理解のある地域住民やそのつながりを活かし、防護服向きの布探しから、裁断、製造まで多くの人が関わり、4月には約200キットが医師、看護師、そして病院を裏で支える整備士などに配布されました。長期に渡る戦いの中、こうした住民を中心とした協力に、医療関係者からも感謝の声が寄せられています。

また、オイスカ活動の根幹にある「食」の重要性に対する考えから、オイスカ・メキシコでは地域住民に対し、露地栽培だけでなく、半乾燥地帯という厳しい環境下の中で手軽に行うことのできる、簡易水耕栽培による家庭菜園の指導なども実施しています。今回は、住民の生活を支えるべく、野菜や果物栽培の指導を行っている家庭から、生産物を購入。さらに購入した野菜や果物は、失業者へ無償で配布したり、日ごろから活動に関わる人々に対して購入しやすい価格で提供することで、対象地の住民同士が互いに支えあう協力の輪を作りました。

コロナ禍で町の市場も閉鎖されている中で、食料の確保も限られており、「このような大変な事態の中で住民がお互いに助け合い、感謝することで、またオイスカの目指す“ふるさとづくり”に近づけたい」とオイスカ・メキシコ会長のホセ・マルティン・アテラ氏は話します。

さらに、「子供の森」計画が行われているサン・マルコス・トラコヤルコ地区では、ポポロカ族の子ども達が学校で学んだ野菜栽培や花の定植を自宅の庭で実施し、オリジナルガーデンを各々が作っています。
今後もオイスカ・メキシコでは、厳しい状況下でも、お互いが支え合い、励まし合いながら、力強く前に進みながら活動を行っていきます。
オイスカ・メキシコの活動については、下記をご覧ください。
http://www.oisca.org/support/more/oisca/magazine/201910.html
2020年
7月
10日
金
支援者からのメッセージ(7月10日時点)
新型コロナウイルス対策緊急支援募金の受付開始以来、様々な方々から募金を頂いています。日本国内でもコロナ禍が続き、併せて豪雨災害も心配される中ではありますが、連帯の気持ちで募金にご協力を頂いているのだと思います。今回は、これまで募金を頂いた方々から頂いたお言葉の一部をご紹介します。

「日本の研修センターや、現地訪問ツアーなどで関わりのあった各国の研修生OB・OGや、その国のコロナ禍の状況が心配で気にかけていたが、今回のオイスカの新型コロナ支援の活動報告を見て、まずは安心しました」オイスカ賛助会員(匿名)
「皆さまと共にこの危機を乗り越え、そして次に繋げていきたいと思います」
オイスカ賛助会員(匿名)

「弊社にも、フィリピンからの研修生が3名おり身近に感じております。今回、新型コロナウイルス対策として、社員に会社からマスクを支給する事に合わせ、募金を募りました。少しですが、お役立ていただけると嬉しいです」豊田汽缶株式会社(オイスカ賛助会員)
「会社は、全国に事業所がある為、多忙でなかなかオイスカの現場まで足を運ぶ時間がありません。その分、出来ることで支援をしたいとの思いが強く、今回募金をすることにしました」シマツ株式会社(オイスカ賛助会員)
詳細はこちらのスタッフブログをご覧ください。
1.それぞれの連帯のかたち http://www.oisca.org/blog/?p=30504
2.それぞれの連帯のかたち~その2~ http://www.oisca.org/blog/?p=30764
お言葉を頂いた方々以外にも、様々な方々から今回の募金へのご協力を頂いています。
引き続き、新型コロナウイルス対策緊急支援募金へのご協力宜しくお願いいたします。
http://www.oisca.org/news/?p=13235
2020年
7月
06日
月
活動地からのメッセージ(7月6日時点)
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、5月25日からスタートした緊急募金ですが、現在個人・団体を合わせて約30件のご協力をいただいています。日本国内においても、感染者数が再び増加傾向にあり、不安定な状況が続く中、温かいご支援をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
海外の現場においては、状況が落ち着き、規制緩和が進む地域がある一方、感染拡大が続いている国も多く、予断を許さない状況が続いています。感染の多くが、都市部で起きているため、関係者への直接的な感染被害は出ていませんが、それでも移動制限などの各種措置によって、食料が高騰したり、職を失うなど、困窮している人々が多く出ている状況です。 オイスカでは、これまで経験したことのない不安の中に暮らす人々に寄り添い、生活を立て直す支援活動を続けていきたいと考えています。
今回、物資支援を行ったミャンマーより、インタビュー動画が届きました。
受益者の一人(マグウェイ地域エサジョ郡ヤジゴン村在住)からご協力いただいた皆さまへのメッセージとなりますので、是非ご覧いただければ幸いです。
今後とも温かいご支援、どうぞよろしくお願い致します。
2020年
6月
22日
月
スリランカにおける新型コロナウイルスに対する取り組み(6月18日時点)
スリランカでは、国内における新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月13日より全ての教育機関を閉鎖。3月20日には全土で外出禁止令が発令され、厳しい移動制限措置によって、人々の生活は深刻な影響を受けました。移動制限は段階的に緩和されていますが、学校の閉鎖は6月19日時点でまだ継続されている状況です。

オイスカでは、当初研修生OBが中心となって、手づくりマスクの配布などを行いましたが、長期的な移動制限によって生活が困窮する地域住民への支援として、また学校に行けない子どもたちへのアプローチとして、「子供の森」計画参加校の周辺地域を対象に、家庭菜園の普及活動を開始。クルネーガラ、キャンディ、マータレー、ケガッラ各県のコーディネーターたちが野菜の種や苗を配り、外出しなくても家庭内で新鮮な野菜を手に入れられるよう育成方法を指導しています。大人数での集会が禁止されているため、少人数ずつの取り組みではありますが、これまで126名が参加しています。

6月18日には、ケガッラ県アルゲガラ村にて約20名を対象にしたワークショップを開催。フードセキュリティをテーマにした講義のあと、実際にバナナの幹や鶏糞などを用いた肥料のつくり方を学びました。参加者からは、「安全な食料を確保することが難しくなっていることがよくわかりました。新型コロナウイルスによって、生活も大きく変わりました。家族を守るためにも、自分たちで健康的な野菜を育てることはとても大切だと思います。これから周囲の人たちと協力して野菜づくりに取り組みたいです」など前向きな感想が多く聞かれました。今回仕込んだ肥料は、今回の取り組みで新たに作付けを行った共同畑に活用される予定です。
2020年
6月
15日
月
2020.6 Papua New Guinea-1

村全体で見守る子どもたちの取り組み
サンバム小学校は、ニューブリテン島北東部の奥地、バイニン族が住むサンバム村にある学校です。同村にはまだ豊かな熱帯原生林が残っていますが、周辺の村では移動式焼畑耕作や企業による開発によって、森林の劣化が進んでいます。オイスカでは、2009年より同村にて、定置型有機農業の普及や持続可能な林業を根付かせる試みなど、熱帯雨林を必要以上に焼き払わずに済む持続可能な村づくりに取り組んできました。

こうした取り組みを子どもたちにも普及したいという村人の希望から、2014年からは「子供の森」計画の活動も開始。村唯一
の公立小学校の中で行われる植林や環境セミナーなどには、村人の多くが協力を惜しみません。緑化とともに環境教育を継続していくことで、熱帯雨林保全や持続可能な村づくりに向けた地域全体の意識が向上することを期待しています。
Sanbam Primary School / サンバム小学校
●活動開始年 2014年 ●児童数 180人
●所在地 Sanbam, Rabaul, East New Britain Province
2020年
6月
15日
月
モンゴルにおける新型コロナウイルスに対する取り組み(6月12日時点)
モンゴルでもコロナ感染拡大の影響を受け、2020年1月以降は厳しい移動制限処置が取られていましたが、国内の感染状況が少しずつ落ち着き、地方への移動が可能となった2020年4月下旬から、植林地などの視察・調整などを段階的に再開しています。

今回のコロナウイルス感染の拡大を受け、モンゴルでも仕事を失った人々が増えているほか、国境が閉鎖されたことで、中国からの農産物の輸入が途絶え、食料品が高騰する等の影響も出ており、住民の生活を苦しめています。
こうした現状に対して、6月2~3日、「子供の森」計画を展開するオルホン県バヤンウンドル村とブルガン県ダシンチレン村の計40世帯に対して、コロナ緊急支援の一環として、食料の安定的な確保を目的とした家庭菜園支援活動を実施しました。
対象となった40世帯には、それぞれ14種類の野菜の種苗、果樹の苗木、道具を配布し、訪日研修生OBたちが、5人グループ毎に3日間の野菜等の栽培研修を実施しました。今回の受益者は、「子供の森」計画に参加する子どもたちがいる家庭や高齢者がいる家庭など、地元の行政と調整して選ばれた人たちで、大半が野菜づくりの経験はありませんでしたが、みな意欲的に研修に参加しました。早いものだと、2週間くらいで収穫が可能になります。
研修会後、各家庭で早速植え付けを行っており、OBが中心となってオンラインで指導や相談を続けています。
受益者の声

ダシンチレン村
アリウントンガラグさん
「両親と家族4人で暮らしています。中国から野菜が入らなくなり、とても困っていました。初めて農業をしますが、家庭用の野菜を育てることができて幸せです。自分で育てた健康で安全な野菜を食べられると思うと、とても嬉しいです!」
オンラインで各家庭の栽培の様子が報告されています
訪日研修生OBOGが活躍中!
現地の支援活動に対する緊急募金を募集しています。
皆さま温かなご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
<緊急募金の詳細はコチラ>
2020年
6月
11日
木
2020.6 China-1

ふるさとの課題を実感し、問題意識を高める
シリンホト第一中学校は、内モンゴル自治区シリンホト市の街中にある学校です。全校生徒の10%ほどの遊牧民の子どもたちは、遠い村から来ているため普段は寄宿生活を送っています。この地域は、もともと豊かな草原が広がっていましたが、年間降雨量300ミリ以下と雨量が少なかったところに、土地の再生能力を超えた過剰な開墾・放牧が続いたことで、砂漠化が進んでいます。

こうした地域の課題を子どもたちに伝え、行動できる機会をつくりたいという学校の思いが実現し、2018年から「子供の森」計画に参加するようになりました。2019年は、昨年に続いてオイスカの沙漠化防止プロジェクトの植林地を訪問し、乾燥や寒さに強いショウジマツの植林活動に参加。参加者からは、「砂漠化を食い止めるため、何とかしなければならないと思った」という声が出るなど、現状を目の当たりにし、問題意識を高める機会になったようです。
Xilinhaote 1 Junior High School / シリンホト第一中学校
●活動開始年 2018年 ●生徒数 2,900人
●所在地 内蒙古自治區錫林浩特市振興大街
2020年
6月
05日
金
ミャンマーにおける新型コロナウイルスに対する取り組み(6月5日時点)
ミャンマーにおける支援活動の進捗をご報告します。
マグウェ地域エサジョ郡のミャンマー農村開発研修センターでは、4月から継続して困窮する住民に対する食糧支援を実施。5月30日~6月5日にかけて、12村・910世帯の住民に対して、ジャガイモ、キャベツ、トマトなどの野菜や米を配布しました。なお、手作りのマスクの配布も継続して行い、感染予防を呼びかけました。
またミャンマーには、上記エサジョ郡の研修センター以外に、同じ中央乾燥地帯のマンダレー地域ピョーボエ郡内に、2017年に開所したミャンマー農業指導者研修センターがあります。コロナ感染が拡大した4月中は最低限のスタッフが残り研修センター内の業務を継続してきましたが、5月に入り地元からスタッフも研修センターに戻り活動を継続しています。そして、5月下旬の2日間に渡り、ミャンマー農業指導者研修センター周辺の8村・150世帯に対して、1世帯当り米8キロ、食料油1ℓ、その他に塩、豆、卵などの食糧物資セットの配布を実施しました。今回支援をしたのは、各村の中でも特に生活に困窮し支援が必要な世帯が大半で、コロナ拡大の影響で収入が途絶えた人達も多くいました。配布にはカウンターパートのDOAや各村の村長にも協力を頂き、支援を受けた村人からは、今回の支援に対する感謝の言葉が聞かれました。
現地の支援活動に対する緊急募金を募集しています。
皆さま温かなご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
<緊急募金の詳細はコチラ>
http://www.oisca.org/news/?p=13235
2020年
6月
05日
金
2020.6 Malaysia-1

災害のリスクや不安を減らすために
この学校は、ボルネオ島・サバ州の内陸の町タンブナンにあります。周辺は、土地が険しく、土砂崩れが起こりやすい地形となっており、大雨が降るたび、不安に悩まされてきました。植林活動を行うことで、災害のリスクを少しでも軽減したいという思いで、学校がオイスカに相談を持ちかけ、2019年に「子供の森」計画の活動が始まりました。

植林活動では、根がしっかりと張り、土壌をつなぎ止めてくれる樹種や、果樹を中心に植えました。12歳のエイドリアンくんは、「植林だけでなく、野菜づくりや、つみ木遊びなど、環境や自然について楽しく勉強ができて嬉しいです。鶏糞や野菜くずなどを使って、たい肥をつくる方法も学びました。つくったたい肥は、学校菜園での野菜づくりに使っています」と自身が取り組んでいる活動について楽しげに紹介してくれました。
SK Pegalan Kusob Tambunan / ペガラン クソブ タンブナン小学校
●活動開始年 2019年 ●児童数 84人
●所在地 Kampung makatip, 89567 Tambunan, Sabah
2020年
6月
05日
金
2020.6 Thailand-8

バーンメーパッククレ学校
この学校の生徒全員が山岳民族の村から来ていて、通うには遠いため寮で生活しています。生徒たちの両親は農業を行うため、木を切って焼き畑を行っています。以前は肥沃な森がありましたが、人口や耕作地の拡大により、森林が減っているため、水不足が起きています。これらの環境問題の解決のため、生徒たちに森の大切さを理解し、大事に思ってもらえるように活動が始まりました。

植林場所の状況は土質があまりよくなく、乾季には水不足になるという厳しい状況で、さらに当初は地域住民の関心が低く、タイ語が分からない村人たちとのコミュニケーションが困難ということもありましたが、なんとか学校の先生や地域の住民と話し合いを行い、生徒たちにも活動について説明し、2019年度も木材として利用されるメンガ、タキアントーング、良い日陰を作るプラドゥーソムの3種類100本を植林しました。

活動に参加したNaronk Merpoさん(13歳)は「いろんな人たちと一緒に植林することができて誇りに思っている。自分の手で植林して楽しかったし、知識や経験が得られた。できるだけ多くの木を植えて地球のために緑を増やしていきたい。」とコメントしています。

活動に協力してくださったNongnuch Paikum先生は「学校で活動を実施することができ、嬉しく思っている。子どもたちが活動を実践することによって知識を身につけた。現在、植えた木はまだこれから成長していく段階であるが生徒たちが木を大切にしているため、将来は多くの木が成長できて学校の環境がもっと良くなると思う。」と活動について評価してくださっています。
今後も活動を続け、植林して学校の緑の面積を増やし、さらに野菜の栽培、堆肥作り、家畜などの有機農業も実施し、生徒たちが日常生活にも取り組んでいけるように指導していきたいと考えています。
Banmaephuklae School / バーンメーパッククレ学校
●活動開始月 2017年4月 ●生徒数 295人
●所在地 Moo.11 Ban Mae Pak Lae, Takoe Sub-district , Mae Sruay District, Chiangrai Province, 57180
2020年
6月
04日
木
2020.6 Thailand-7

バーンポーングナムローン学校
この学校に通う生徒の家庭の多くは山岳民族の貧しい家庭で、農業を生業として収入を得ています。昔は学校のまわりには豊かな森がありましたが、人口の増加や農地・住宅の拡大のため、森が破壊され、多くの水源林が失われつつあるため、水不足が生じており、活動に参加しました。

今年度は木材として使用される樹種や良い日陰になる樹種、果樹など10種類合計100本を植林しました。教師や生徒の植林への関心が高く、学校の敷地内に植えた木の数は多いですが、しっかり管理しているため木はよく成長しています。緑の面積が増えたことで、日影もでき、きれいな空気もあるため以前より生徒たちは快適に過ごせるようになっています。生徒たちは木を好きになったように感じられ、活動を通して森林や環境保全について理解することができ、知識を身に付けることができたようです。それらの知識は他所にも活かされ、学校の環境もきちんと整備され、ゴミの分別がしっかり行われています。特に生徒たちは植林地で実施している有機農業活動に一生懸命取り組んでいます。畑で収穫したものを料理したり、自分で作った野菜などが食べられるため生徒たちは積極的に行っています。

参加している生徒は「日本人と一緒に植林して嬉しかった。活動に参加して植え方や木の管理の仕方が分かるようになった。家でも家族と一緒に木を植えた。他の人にも植え方などを教えることができると思う。木が大きくなって自分も嬉しかった。」と参加したことを喜んでくれています。
また、担当している先生からも、「有意義な活動であり、学校や地域の環境改善のためになるだけでなくみんなの協力を引き寄せることができるという点を高く評価したい。活動への参加を通じ、教師や生徒たち、地域住民も知識や経験が得られ、自分のところでもやってみたいというきっかけになってくれた。学校では、敷地内に増えてきた緑の面積がはっきりとわかる。将来に子供の森計画活動に参加した生徒たちが成長していくにつれて森を大切にしていく大人になってくれることが期待できる。」と将来への期待を話してくださいました。
今後は学校の敷地内を全部植林して生徒たちが自然を学び、外部へ伝えていけるように植林地を自然の教室にするとともに、ゴミの分別やリサイクル、無農薬の農業実習など環境保全につながる活動も積極的に実施していきたいと考えています。
Banpongnamron School / バーンポーングナムローン学校
●活動開始年 2017年 ●生徒数 280人
●所在地 Moo.11 Patung Sub-District, Maejan District, Chiangrai Province
2020年
6月
04日
木
2020.6 Thailand-6

バーンナーポー学校
学校からの希望を受けて、今年度より参加校となりました。初めての活動である今年は、成長すると子どもたちを強い日差しから守ってくれるパユングやスリン県の木であるガングラオ、絶滅の危機にあるグリッサナーなど31本を植林しました。

植えた後の木の管理も子どもたちは楽しみながら行っていて、Pornnapas Jansridaさん(10歳)は「自分の木のお世話をしながら木を眺めることが好きです。」と話してくれました。

当初、学校の先生方の活動への理解や環境への意識が低く協力を得ることが困難でしたが、継続的な学校での活動や代表教員と児童が日本でCFPの親善大使活動に参加したことで、理解が広まり、徐々に活動への協力を得られるようになりました。

「『子供の森』計画活動は学校にとっても生徒たちにとってもとてもよい活動です。活動で生徒たちは植林活動を体験し、自然や環境保全についての知識が得られました。」とJarud Sangnoy校長先生は今年の活動を振り返ります。
植林活動だけでなく、新たに校内のゴミの分別を始めることになり、子どもたちも積極的です。今後も、木の管理やゴミ活動などを行い、緑化や環境保全の取り組みの広がりや生徒たちの意識向上が期待できます。
Bannapo School / バーンナーポー学校
●活動開始月 2019年4月 ●児童数 103人
●所在地 Bannapo School, Moo.11 Kwaosinnarin Sub-District, Kwaosinnarin District, Surin Province 32000
2020年
6月
04日
木
2020.6 Thailand-5

バーンバヤーオ学校
参加から3年目を迎えた同校は森の面積が少なく、土壌も劣化しており植林には厳しい条件の土地であったが、学校や村の活動への参加希望が大変強く、活動を始めた経緯があります。活動では乾季に強いヤーングナー、成長が早く、木材としても価値の高いチークを植林しました。

担当教師のBumpen Tipsopa先生は、「実施することができて光栄に思っています。学校で有意義な環境活動を実施してくださったことに大変感謝しています。今後も植林地の管理をしっかりと続けていきます。」と話されています。今後も毎年植林活動を行い、校内の緑の面積をもっと増やしていき、植林活動を通して子供たちに木の種類、役割、環境の変化など地域の環境の現状について知ってもらうように指導していきたいです。さらに村でも植林活動を広げ、葉や実など食べられる樹種を植えて、村の収入向上につながるようにしていければと考えています。
バーンバヤーオ学校で行った植林活動に学校の教師、生徒や村人たちが一緒に参加した。植林した樹種はチークとヤーングナーの木。生徒たちは植林活動に興味を持って、みんなで協力し合って積極的に取り組んでいた。
Banbayao School / バーンバヤオ学校
●活動開始月 2017年4月 ●児童数 75人
●所在地 Banbayao School,Nongbua Sub-District,Banfang District,Khonkaen Province
2020年
6月
04日
木
2020.6 Thailand-4

コンケンウィタヤーヨンサーマッキー学校
もともとこの学校は校長先生をはじめとした先生方や地域住民の環境意識が高い一方で、学校の敷地には木が少なく、実施のサポートを必要としていました。今年から始まった活動では、乾季に強いチークやヤーングナー、果樹であるパパイヤを選定し、植林作業の準備から、植林、植えた後の管理まで、スタッフがやり方を子どもたちに伝え、一緒に行いました。
また、木が酸素を作り出して空気をきれいにするなど、森林の公益的機能についても学んだことで特に植林への関心が高く、一所懸命に活動を取り組んでいました。長い期間で木と触れ合った事で木や自然に対する子供たちの気持ちや関心が高まっています。
Sorawich Ritmontree校長先生は「オイスカタイランドの『子供の森』計画活動に参加することができて、嬉しく思っています。私たち、教師や生徒たちはCFPの森を徹底的に管理して守っていくことを誓います。」と今後の管理にも意欲的です。引き続き、果樹の植林、有機野菜の栽培、日本語の授業など、取り組みを拡げていきたいと考えています。
現地の調整員が植林作業から管理作業までについて説明し、活動への評価をも行う。学校の教師や生徒たちは理解した上で植林活動を実施した。また継続的に植林地の管理作業を行っているため、学校の緑の面積が増えた。
Khonkaenwittayayonsamakkee School / コンケンウィタヤーヨンサーマッキー学校
●活動開始年 2019年 ●児童数 320人
●所在地 Khonkaenwittayayonsamakkee School,Muang District,Khonkaen Province
2020年
6月
04日
木
2020.6 Thailand-3

ナコンルアンウドムラットウィタヤー学校
アユタヤでは森林破壊が影響し、水不足や乾季の長期化、季節通りに雨が降らないなどの問題が目立ってきています。今年より活動に参加したナコンルアンウドムラットウィタヤー学校は、洪水にも乾季にも耐えられるヤーングナーの木を選定し植林活動を行いました。
群立学校である同学校は、アユタヤ地域でも植林できる場所を有する比較的条件の整った学校です。特に学校の裏手には川やお寺があり、成長した森は子どもたちだけでなく、地域の心のよりどころであるお寺や地域にも恩恵をもたらすことが期待されています。

活動に参加したChanrong Anantachomさん(高1,16歳)は、「オイスカタイランドの『子供の森』計画活動では、木の植え方や環境保全について学び、タイの子どもや日本の子どもとの交流をすることができました。活動に参加して感じたことは学校や地域で環境保全を取り組んでいるため、僕たちは有意義な活動を行ったことです。また環境のことをもっと勉強してやってみたいと思います。」と感想を話してくれました。

また、Lumtian Satsri先生も「活動を通し、生徒たちは植林や交流などの環境保全活動に参加することで環境保全に対する意識や自然を愛する心を育てる良い機会となりました。環境面だけでなく、日本の子どもとの交流でタイと日本の友好を築く一つの取り組みができたと思います。」と活動の意義について感じてくださっています。
今後、生徒たちの自然や環境保護に対する意識を向上させるように環境教育活動を継続し、絶滅危機のある地域の樹種を植林し、生徒の学びを深めていきたいと考えています。
Nakornlhuang udomrat wittaya School / ナコンルアンウドムラットウィタヤー学校
●活動開始月 2019年4月 ●生徒数 620人
●所在地 124 Paprabpral Rd., Nakronloang Sub-District Ayutthaya Province
2020年
6月
03日
水
2020.6 Thailand-2

チュンチョンポムペット学校
タイでは環境問題が国全体で抱える問題と認識され、特に人口密度の高い都市部では資源の消費率の高さや消費から排出される汚染物質が要因となり、環境問題がさらに深刻になっています。

学校のあるアユタヤ県は工業地帯が多く森林面積も少なく、この学校も校舎が学校の敷地の大半を占め、周囲も住宅や建物に囲まれている。学校の敷地内に木がとても少ないため、子どもたちが自然に触れて環境について学んで実際に体験することができるように「子供の森」計画活動に参加したいと学校が参加を希望しました。

2019年度の活動では、校外で地域住民と共に保護対象や地域で見ることが少なくなった協働樹種などを植林したほか、環境キャンプを実施しました。

子どもたちを指導しているManas Piyawong先生は「CFP活動を実施することによってさまざまな成果が得られていますが、特に目に見えないが一番感じていることは生徒たちの環境に対する関心や考え方などの意識が生まれたことです。生徒たちは学校にある木や植物を大事にしたり、きちんとごみの分別を行ったりしています。教師としてこれからも生徒たちが環境を大切にしていくように指導していきたいと思います。ご支援をありがとうございました。」とコメントしています。
Chumchonpompech School / チュンチョンポムペット学校
●活動開始年 2017年 ●生徒数 588人
●所在地 3/5 U-Thong Rd., Pratoochai Sub-District, Phranakornsri ayuttaya District, Phranakornsri ayuttaya Province 13000
2020年
6月
03日
水
2020.6 Thailand-1

厳しい乾燥に負けず、森を育てる
バーンノーントーング学校は、タイの東北部、ゾウで有名なスリン県にあります。この学校が位置するノントーング村では、オイスカの森林再生プロジェクトを展開しています。近い将来、地域の森を託される子どもたちが、自分たちの手でふるさとの森を守っていけるよう、同校で「子供の森」計画の活動が始まりました。

活動3年目となる2019年は、メンガやヤーングナーなど、もともと地域にある樹種を中心に植樹しました。スリン県は乾燥が厳しいため、苗木が育つためにはきちんと管理を続ける必要があります。同校の先生も「活動に参加した生徒たちには、自然環境に対する意識が生まれています。森づくりを継続していくことで、その意識がより高められていくと思います」と語るなど、活動の発展に大きな期待を寄せています。
Bannonthong School / バーンノーントーング学校
●活動開始年 2017年 ●生徒数 141人
●所在地 Koktakian Sub-District, Gabcherng District, Surin
2020年
6月
03日
水
2020.6 Sri Lanka-1

新たな学校で活動が始まりました!
北西部州クルネーガラ県に位置するマスポタ学校は、平野部にあり、近くには小さな運河が流れています。「子供の森」計画に参加している別の学校から異動してきた校長先生が、新たな赴任先でも是非取り組みたいとオイスカに相談してきたことから、2019年に活動がスタート。校長先生自身が事前に他の先生たちや保護者に丁寧に説明をしてくれたことで、大きな問題もなく活動を始めることができました。

初年度となる2019年には、カランダやネッリなど、伝統的な民間薬としても活用できる樹種を中心に100本の苗木を植えました。スリランカは伝統医療省もあるなど、薬草栽培が盛んです。校長先生も「再びこのような機会をもらえて本当に感謝しています。雨不足が続いていますが、水やりを継続しているので苗木もよく育っています。子どもたちに薬としての使い方も教えていきたいです」と今後の抱負を語ってくれました。
Ku/Maspotha Maha Vidyalaya / マスポタ学校
●活動開始年 2019年 ●生徒数 540人
●所在地 Maspotha, Kurunegala
2020年
6月
03日
水
2020.6 Philippines-1

海に恩返しをするために
ダルダラット小学校は、ルソン島北部・南イロコス州の海辺にある学校です。海に近いということもあり、地域住民の多くは海に関連した仕事を生業としています。多くの恩恵をもたらしてくれる海に恩返しをするため、この学校では、2004年から海岸でのマングローブ植林にも取り組んできました。

住民や日本からのボランティアと一緒に守り育んできたマングローブは、大きく育ち、潮風や砂、暴風、高波から村を守ってくれるようになりました。生態系が豊かになり、地域の漁獲量も増えて住民の生計向上にもつながっています。11歳のイベットさんは、「植林やワークショップに参加するなかで、生きるために必要な知恵を学んでいる気がします。自分や家族のためにも、自然を大切にしなければいけないと思います」と学びの中で感じたことを語ってくれました。
Dardarat Elementary School / ダルダラット小学校
●活動開始年 1998年 ●児童数 120人
●所在地 Dardarat, Cabugao, Ilocos Sur
2020年
6月
03日
水
2020.6 Myanmar-1

愛情と責任を持って木を育てています!
マンダレー地域のオイスカ農業指導者研修センターにほど近いユワタ学校は、ユワタ村周辺9村から生徒が通う基幹校で、保育園児から高校生まで528名が在籍しています。農業はそれほど盛んではなく、住民の多くがかつら産業に従事しています。

しかし、残念ながら地域全体として教育や環境についての関心は低く、ごみの問題も深刻です。こうした問題の解決につながればという思いで、2019年に「子供の森」計画に参加しました。初めての活動では、保護者も参加して155本の苗木を植えました。植えた木は、生徒が2人で1本ずつ担当して、管理しています。水やりも毎日欠かさず行っており、驚くほど大きくなりました。木を植え、育てることを習慣にできるよう、そして地域全体の意識を変えていくためにも、住民に対するセミナーも実施していきたいと考えています。
Ywar Thar High School / ユワタ学校
●活動開始年 2019年 ●生徒数 528人
●所在地 Ywar Thar Village, Pyawbwe Township, Mandalay
2020年
6月
03日
水
2020.6 Indonesia-1

継続的な取り組みが政府からも評価されました !
ジョグジャカルタ市の郊外に位置するこの学校は、非常に「子供の森」計画の活動に積極的であり、校内には小さな森が育ってきています。学校の森は教室に涼しい風を運び、環境学習の機会にも活用されています。こうした緑化が進んでいるのは、子どもたちだけでなく、保護者もグループをつくって活動をサポートしてくれているおかげです。継続的な取り組みが政府にも評価され、2019年には全国レベルの環境賞を受賞することができました。

継続的な取り組みが政府にも評価され、2019年には全国レベルの環境賞を受賞することができました。11歳のフィオレンザさんは、「活動の中で木の植え方や種類について知ることができました。他にもオイスカのコーディネーターから環境を守るために、私たちにできることをたくさん教えてもらいました」と嬉しそうに語ってくれました。政府からも認められた同校の取り組みに、周囲の学校からも注目が集まっています。
Al Azhar 31 Yogyakarta Islamic Elementary School / アル アズハル ジョグジャカルタ イスラム小学校
●活動開始年 2017年 ●児童数 779人
●所在地 Sinduadi, Mlati Sleman, Daerah Istimewa Y ogyakarta
2020年
6月
03日
水
2020.6 India-1

自然に触れ、いのちのつながりを学ぶ
チョーリヤード小学校は、南インドケララ州カヌールの静かな村の中にある小さな学校です。近くには、さまざまな種類の木々が植えられ、蓮の池もある美しい公園があります。「子供の森」計画では、学校だけではなく、村の自慢であるこの公園でも植林を行い、公園の緑化に貢献しています。

2019年には、薬として活用できる木や、日陰をつくってくれる木、見た目にも美しいようにと、きれいな花が咲く木を選ん
で植えました。他にも学校での野菜づくりや、養蜂、公園での自然観察など楽しく自然に触れる活動を展開。子どもたちは体験の中で、環境保全の大切さに気づき、いのちのつながりについて学びを深めていま。このような多岐にわたる活動が周囲の学校からも注目され、今では環境保全のモデル的な取り組みとして地元政府から評価を受けています。
Chooliyad Aided Lower Primary School / チョーリヤード小学校
●活動開始年 2016年 ●児童数 70人
●所在地 Chooliyad, Malappattam, Kannur Dt, Kerala
2020年
6月
02日
火
2020.6 Fiji-1

村を守るため、マングローブの植樹を開始
ビチレブ島南部、美しい海岸線が続くコーラルコーストにあるこの学校は、フィジーにおける「子供の森」計画のパイオニア学校の一つとして、校内や地域での植林活動を積極的に進めてきました。海岸浸食やサイクロンによる高潮の被害などを経験するなかで、自分たちが住む海辺こそが、気候変動の影響を受けやすいということを実感しているからです。

2019年には、住民も参加して、村の目の前の浜でマングローブの植樹を始めました。美しい海を守るために、浜辺の清掃活動にも力を入れています。村の環境保全活動を取りまとめる環境委員会のイノケ会長は、「村を守るために、子どもも村人も一丸となって取り組んでいます。こうして私たちに実際に行動を起こす機会をいただき本当に感謝しています」と語るなど、感謝とともに村全体にとって「子供の森」計画の活動が大きな意味を持っていることを伝えてくれました。
Ratu Filise Memorial School / ラトゥ フィリス メモリアル学校
●活動開始年 1993年 ●生徒数 257人
●所在地 Namatakula, Nandronga and Navosa Province
2020年
6月
02日
火
2020.6 Cambodia-1

学校目標として取り組んでいます!
クナン クラプー小学校は、ベトナムとの国境にほど近い、カンボジア東部トボンクムン州メモット郡にある学校です。裏手には、大きな飛行場跡地が広がっています。学校の環境を良くしたいという思いから、校長先生がオイスカに問い合わせ、2019年に「子供の森」計画の活動を始めました。

初めての活動では、メンガやケランジィなど、土地に合った郷土樹種を中心に植樹しました。土もよく、井戸があること、そして何よりも子どもたちが水やりや追肥など管理を丁寧に続けているため、生育のよい木は既に1.5mほどの高さに生長しています。「何に対しても一生懸命頑張ること、たくさんの本を読むこと、木のお世話を続けること。この3つが、今学校の目標です。子どもたちの姿に成長を感じています」と担当のスオン先生も嬉しそうに語ってくれました。
Khnang Krapeu Primary School / クナン クラプー小学校
●活動開始年 2019年 ●児童数 651人
●所在地 Tromoung, Memot Disctrict, Tboung Khmum Province
2020年
6月
01日
月
2020.6 Bangladesh-1

水害から学校を守ろう!
クルナ県に位置するハトバティ ホゴルブニア学校は、頻繁に起こる洪水による被害を少しでも軽減したいという学校の運営委員会や教師らの熱い思いで、2018年から「子供の森」計画に参加しています。活動開始当初から学校全体の意識が高く、初年度に植えた木の生存率が98%を達成するなど、植林後の手入れや管理もしっかりと行っています。

2019年は、学校の境界線に沿って、マンゴーやグアバ、オリーブなど種類の異なる果物の苗木を子どもたちが協力して植えました。校長先生からも「この活動は、環境を守るだけでなく、気候変動への適応策について知る、大切な学びの時間です。参加した子どもたちもしっかりと植林の必要性について理解しています」と嬉しいコメントが寄せられました。
Hatbati Hogolbunia High School / ハトバティ ホゴルブニア学校
●活動開始年 2018年 ●生徒数 455人
●所在地 Hogolbunia, Batiaghata, Khulna
2020年
5月
28日
木
新型コロナウイルスに対する取り組み(5月26日時点)

新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以来、オイスカの活動国においても、感染拡大を防ぐための厳しい規制が取られてきました。感染者数の増加が落ち着いた国などにおいては、一部段階的に規制が緩和され始めていますが、ほとんどの国で学校は閉鎖されたままであり、移動にも制限がかかった状態が続いています。長期にわたる規制措置によって、オイスカの活動地においても生活が困窮する人々が後を絶ちません。オイスカでは現地スタッフらと連携し、困窮する人々の生活を支えるべく、緊急並びに復興支援を行っています。
ミャンマー
ミャンマーでは引き続き各種制限措置が続いており、連日の暑さが続く中、人々の生活も厳しい状況を強いられています。マグウェ地域エサジョ郡のミャンマー農村開発研修センターでは、4月の配布以降も、追加で研修センター周辺の11村・1210世帯に対して、1100ℓを超える飲み水やマスクを配布した他、併せてセンターで生産した卵、野菜やパン等の配布も行いました。研修センターの周りの農村は貧困度が高い村も多く、今回のセンターからの農産物等の配布は安全な食料の確保にも繋がりました。
スリランカ

学校閉鎖が続くスリランカにおいては、一部移動制限が緩和された5月下旬から、家庭内で新鮮な野菜を手に入れられるよう家庭菜園の普及活動を開始。「子供の森」計画参加校の周辺地域を対象に、それぞれの県のコーディネーターたちが野菜の種や苗を配り、育成方法を指導しています。地域住民や青年グループも活動への関心が高く、家庭内だけでなく、少人数で共同の畑づくりも始まっているようです。
パプアニューギニア

5月20日、パプアニューギニアのラバウル・エコテック研修センターでは、地域住民に対し、感染拡大防止に向けてマスクづくりの指導を行いました。これは、女性のエンパワーメントを目的とした裁縫教室の中で実施。今回のマスクづくりには、女性だけでなく、男性や子どもたちも参加しました。また感染防止に向けて、石鹸を使った適切な手洗いの指導もあわせて行いました。今後も対象者を変えながら、同様の研修を行う予定にしています。
インド
南インド、タミル・ナードゥのコテームドゥ村において、困窮する住民に対して食糧支援を実施。ソーシャルディスタンスを保つなど、感染防止に努めながら生活に必要な米などの食料品を村人に配りました。
その他の地域でも、「今できる」活動に取り組んでいます
国際生物多様性の日(5/22)に合わせて、各地でグリーンウェイブ(世界中の青少年が一斉に植林等の生物多様性を保全もしくは学習するアクションを起こす活動)の活動を実施。
今年は「生物多様性の10年」の最終年であり、本来であれば最終年を盛り上げるイベントが各地で行われる予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で大規模なイベントは中止に。
それでも、さまざまないのちを支える生物多様性について考える機会を大切にしようと、オンラインで家庭での取り組みを呼び掛けたり、少人数で実施するなど、今できる体制で活動に取り組んでいます。
オイスカでは、こうした現地の活動を支えるべく、緊急募金の受け付けを開始しています。詳細は、下記ホームページをご覧ください。ご協力どうぞよろしくお願い致します。
2020年
5月
26日
火
新型コロナウイルスに対する各地の取り組み

世界で猛威を振るっている新型コロナウィルスは、オイスカが活動を行う各国においても、人々の生活に深刻な影響を及ぼしています。多くの国や地域では、外出制限などが設けられているほか学校も休校となり、活動が思うように進まない状況です。
厳しい状況が続いていますが、各地において現地スタッフが立ち上がり、移動制限などにより困窮する地域住民への支援や、感染拡大を防ぐための活動の輪を拡げています。
公益財団法人オイスカでは、こうした各国の活動を支援するとともに、現地スタッフと連携し、地域の状況やニーズに合わせた活動を展開しています。
新着情報
第1報:各地における新型コロナウイルス対応(4月23日時点)
第3報:各地における新型コロナウイルス対応(5月26日時点)
第4報:ミャンマーにおける新型コロナウイルス対応(6月5日時点)
第5報:モンゴルにおける新型コロナウイルス対応(6月12日時点)
第6報:スリランカにおける新型コロナウイルス対応(6月18日時点)
第9報:メキシコにおける新型コロナウイルス対応(7月13日時点)
第10報:フィリピンにおける新型コロナウイルスの対策(8月7日時点)
2020年
4月
23日
木
新型コロナウイルスに対する各地の取り組み

世界で猛威を振るっている新型コロナウィルスは、オイスカの活動地にも深刻な影響を及ぼしています。現在ほとんどの国で学校が閉鎖されているほか、厳しい移動制限が出ている国も多く、スタッフたちは研修センターなどの拠点から出ることも難しい状況です。厳しい状況が続いていますが、各地でスタッフが立ち上がり、ロックダウンによって閉ざされてしまった地域への支援や、感染拡大を防ぐための活動の輪を広げています。
フィリピン
厳しい移動制限が続き、コミュニティが閉鎖されているフィリピン・ルソン島北部のアブラ州では、オイスカアブラ農林業研修センターが地元政府と協力し、野菜、米、餅、卵などの研修センターの農産物を、地域住民に配布しています。また医療関係者や警察官など、感染症と最前線で戦う人々へも食料の寄付を行いました。
インドネシア
学校閉鎖が続いているインドネシアでは、「子供の森」計画に参加している子どもたちが、各家庭で感染拡大を防ぐためにポスターをつくり、協力を呼び掛けています。
”家で過ごそう、距離を保とう”
子どもたちも今自分にできることを考えて、行動しています。
また「子供の森」計画のコーディネーターやオイスカのOBOGたちの中では、外出自粛が要請されるなかで、外出しなくても新鮮な野菜が手に入るように家庭菜園づくりや、体の免疫を高めるハーブの植栽をすすめる動きが出ています。
スリランカ
全土にて移動制限が続くスリランカでは、県を超えた移動が禁止されています。そのため、クルネーガラ県やアヌラーダプラ県、ケガッラ県のスタッフやOBたちが、それぞれの地域でマスク着用の重要性と適切な方法について伝えながら、住民にマスクを配布しています。
マスクの配布に当たり、ゴム付けなど一部必要な縫製作業は、ボランティアの方に手伝っていただきました。
マレーシア・サバ州
マレーシア政府は、3月17日に新型コロナウイルスを封じ込めるための「活動制限令」を宣言しました。宣言から約1か月がたった今、制限はさらに厳しくなっています。
サバ州にあるKPD/オイスカ青年研修センターでは、今年は同州のさまざまな地域から合計74名の研修生を受け入れていますが、制限令により、現在41名の研修生が村に戻り、残りの研修生はセンターのスタッフと共に、村人のために農作物を生産し続けています。生活必需品を購入することもままならないなか、研修センターの近くに住む地元の住民は、野菜、米、鶏肉などの新鮮で安全な食材を手に入れることができています。
※農産物の販売は、政府の指導により、研修センターの入り口のみで行っています
インド・ハイデラバード
ウイルスの感染拡大を防ぐため3月25日から、全土で外出禁止措置が取られているインド。厳しい移動制限が続くなか、インド南部ハイデラバードのオイスカメンバーたちが、Ranganayakula Gutta地区の住民に消毒剤と布マスクを配布しました。
ミャンマー
現在ミャンマーは、暑季(3月中旬~5月中旬)の真っただなかにあり、一年で一番暑い時期を迎えています。オイスカが活動を行う中央乾燥地帯では、雨も全く降らず、厳しい水不足が続いている状況です。このような厳しい環境のなか、さらに新型コロナウイルスの感染拡大によって移動が制限されており、人々の生活に大きな影響を及ぼしています。
オイスカの二つの研修センターでは、地域の人々の食を支えるため、最低限の人数がセンターに残り農作業や畜産などの業務にあたっています。スタッフたちは、手作りのマスクを着用し、手洗いなどの衛生管理に留意しながら活動を続けています。
さらに、マグウェ地域エサジョ郡にあるミャンマー農村開発研修センターでは、「子供の森」計画を行っている4村の525世帯に対して825ℓの飲み水と手作りマスクを配布。また感染拡大に取り組む地方政府に対しても、現地資金の中から300,000チャットと、手作りマスクを寄贈しました。
その他の国や地域でも、スタッフたちが安全面に配慮しながら、研修センターの運営を続け、植林地の管理を行うなど、今できることに真摯に取り組んでいます。
先の見えない厳しい状況が続きますが、オイスカのネットワークを生かしながら、現地スタッフと共に、私たちに何ができるか日々考え、取り組んでいきたいと考えています。
2020年
1月
20日
月
2020 Greeting card

「子供の森」計画に参加している子どもたちから、Greeting cardが届きました!
今年もクリスマスから新年にかけて各国より届き、素敵なクリスマスプレゼントとなりました。絵は、国ごとに特徴がありますが、どのカードも彩り豊かです。子どもたちが一生懸命書いてくれたと思うと、見ていて微笑ましい気持ちになりますね。
来年、このグリーティングカードを受け取ってみたい!と言う方はこちらをご覧ください。
Bangladesh(バングラデシュから)
Cambodia (カンボジアから)
China(中国、内モンゴル自治区から)
Fiji(フィジーから)
North India(北インドから)
South India(南インドから)
Indonesia(インドネシアから)
Malaysia(マレーシアから)
Mongolia(モンゴルから)
Myanmar(ミャンマーから)
Philippines (フィリピンから)
Sri Lanka(スリランカから)
Thailand (タイから)
Papua New Guinea (パプアニューギニアから)
2019年
12月
27日
金
2020.1 Philippines

2019 オイスカ「子供の森」計画
ナショナルワークショップin フィリピン
11月27日から30日の3日間、フィリピンのヌエバビスカヤ州にあるオイスカの活動地で、フィリピン・「子供の森」計画ワークショップが開催されました。ワークショップにはフィリピン12の州から小学生50人、中学生9人、先生24人と、オイスカ「子供の森」計画のコーディネーター19人、他ボランテイアや講師など計103人が参加し、今回のテーマである「生物多様性の保全と二酸化炭素の隔離潜在性認識」についてワークショップや植林など様々な活動を行いました。

1日目は、オイスカの活動紹介、子ども親善大使プログラムを通して日本で学んできた子どもたちの報告や、今回の開催地であるヌエバビスカヤで行っている植林プロジェクトについて参加者に説明しました。
午後からは、ワークショップが始まりました。最初のワークショップは、フィリピン大学のネルソン准教授から、参加者に5つの質問がなげかけられました。①どうじて学ぶのか②何を学びたいか③ここに着いたとき何を発見したか④一番心に残った動物は何か⑤ふるさとに戻ったと時、家族や友達に共有したいことは何か?参加者はそれぞれ考え、最後に教授よりこれらの質問に対して行動を起こすには、どうしたらいいかを教えてもらいました。またその後、参加者は、「火」・「水」・「風」・「地球」・「精神」の5つのグループに分かれ、根、樹皮、小枝、葉や種の材料を使って、グラフを作成し、グループ毎に発表しました。また、夕食時には、各地のダンスを披露するなど、和やかな雰囲気の中友好を深めました。
2日目には、生物多様性を調査するフィールドワークを行いました。午前には、植林地周辺を2時間かけてネイチャーウォークをし、ナラの木を200本植えました。また午後には、ネルソン教授から調査で使用するテープやコンパス、GPSなどを紹介してもらい、実際に使用して様々な生態系 (水生、低木地、天然林、フルーツ農園、マホガニー農場)の調査を行いました。
フィールドワークの後、参加者は、日中活動した植林地で見つけた材料(葉っぱ等)から作った情報グラフを紹介しました。参加者達は、それぞれグループ毎にテーマについてポスターにまとめそれぞれハッシュタグをつけました。
最終日には、参加者それぞれ3日間のワークショップを通して
①#I thought 私が思ったこと
②#I realized 私が気づいたこと
③# I will 私がやること
を、書き出しました。
ある参加者は、
#山での植林はとても大変でした
と、思ったことをそのまま表現しました。
また、ある生徒は
#自然は、守られるべきです
と、気づいたと書いていました。
#学んだことを友達に伝えます
と、書きました。
(下記に写真とキャプションでみんなの考え等を紹介しています)
最後には、一人一人に参加証が授与され、みな気持ちを新たにそれぞれの故郷に向かいました。
参加者それぞれワークショップを通して気づき、学び、考えが浮かんだようです。
その思いを大切に、これからも自然を守る活動に、友達や家族と協力して取り組んでいきます。
2019年
11月
30日
土
Green Wave 2019 Report

オイスカが2008年より参画している“グリーンウェイブ”は、国連生物多様性条約事務局(SCBD)が進める取り組みで、5月22日の「国際生物多様性の日」の前後に世界中で行われています。オイスカも「子供の森」計画(以下、CFP)参加校を中心に、国内外でさまざまな活動を実施しました。

活動国の1つである香港では、2019年3月21日に幼稚園児55名と先生を対象に「森のつみ木広場」※を開催しました。園児たちは3種類のつみ木を使って、思い思いに作品を制作。

最後には、みんなの作品を合わせて大きな町を作りました。またその後には、森の大切さを伝える紙芝居『森のおはなし』を披露。子どもたちはじっと話に耳を傾け、森を適切に手入れしていく大切さを知りました。

人口が集中する香港の都市部では、子どもたちは自然に触れ合う機会が少なく、こうした体験を通して、森の恵みや大切さを知る機会となりました。

また、日本国内でも、各地で植林や緑化活動が行われました。活動地のひとつである山梨県では、国連が定める6月5日の環境の日に合わせて富士山で、支援企業とインド大使館職員、地元の小学生らが育林・植林活動を行いました。富士山は、2013年に世界文化遺産に登録されましたが、一部の森では、虫害などの発生により豊かな森林や生態系が失われてしまいました。今回の活動では、苗木を守るシカ害対策ネットの補修作業と補植(植林)作業を行いました。この日植えた広葉樹の苗木は、マハトマ・ガンジー生誕150周年を記念してインド大使館から寄贈いただいたものです。数年後には植林した苗木が大きくなり、季節ごとに色を付け、ますます美しい富士山の姿を見せてくれることを願います。
今年2020年は、国連生物多様性の10年の最終年になります。オイスカでは、CFP活動校をはじめ、関係各所と連携し、より一層活動に弾みをつけていきたいと思います。
※「森のつみ木広場」とは、間伐材でできたつみ木を使って、作品作りや紙芝居を通して間接的に森の大切さを子どもたちに分かりやすく伝えるプログラムです。