Green Wave 2020

インドネシアの各校での活動には、教師に加え近辺の子どもたちも参加 (写真:西ジャワ州 カラントゥンガ第5小学校)
インドネシアの各校での活動には、教師に加え近辺の子どもたちも参加 (写真:西ジャワ州 カラントゥンガ第5小学校)

 生物多様性の日(5/22)を記念した環境保全活動として、「子供の森」計画(以下、CFP)の参加校を中心に多くの学校や団体が参加してきたグリーンウェイブ。特に今年は、国連生物多様性の10年の最終年ということで、これまで以上の盛り上がりが期待されていました。しかし、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、活動国の多くで学校が閉鎖。特に4~6月のグリーンウェイブ期間は、各国で各種規制が強化された期間と重なり、これまでのように学校や地域をあげて取り組むことは困難になりました。

 毎年精力的にグリーンウェイブに参加してきたインドネシアでも、感染者の増加に伴い、厳しい移動制限や集会の規制、学校の休校措置が取られました。不安や緊張感を増幅させるニュースによって、精神的な疲弊も蔓延するなか、現地スタッフたちは、どうにか少しでも前向きな気持ちを拡げたいという思いで、コロナ禍でも実施可能な活動内容を検討。了承を得られるか不安も抱えながら、学校や関係者に、児童生徒らの家庭も対象にした活動を行いたいと相談したところ、想像していた以上に多くの賛同が得られました。 それは、これまで最多となる182もの場所で活動が行われたことでも証明されています。初めて自宅で植樹した子どもたちも多く、家族と一緒に環境について考える機会になったようです。CFPコーディネーターやオイスカのスタッフにとっても、家族と一緒に植樹をすることは滅多にないことであり、STAY HOME期間ならではの貴重な時間となりました。

フィリピンでも、学校や家庭など55か所で実施、422人が参加した (写真:バゴ市 クリステータ A ドーミド小学校)
フィリピンでも、学校や家庭など55か所で実施、422人が参加した (写真:バゴ市 クリステータ A ドーミド小学校)

 実施が危ぶまれた今年のグリーンウェイブ活動でしたが、他国においても、安全面に配慮しながら小人数での植林を実施。身近な人々とふるさとの環境や未来について考える機会をつくり、暗いニュースが続く中、地域に明るい話題を提供しました。