『「子供の森」コーディネーターのノラ』
フィリピン・ケソン州
「子供の森」計画(以下CFP)コーディネーターのノラは、技能研修のため日本に行くことになった夫に代わり、その役を務めることになりました。ノラは1994年にCFPの活動に参加して以来オイスカ・ルクバン研修センターでボランティアスタッフとして勤務しています。
コーディネーターとしての最初の年はチャレンジの1年だったと、ノラは振り返ります。教育省の担当者、学校の担当者、地域の役員までみんな新しい人に替 わったのです。新任者は皆オイスカのことやCFPのことをよく知らない人ばかりで、いつも説明をすることになりました。しかし、その弛まぬ努力は実を結 び、2009年にオイスカCFPケソンが、教育省から表彰されました。ケソン州の子どもに環境教育を提供し続けてきたことが認められ功労賞を戴きました。
2012年、オイスカCFPケソンは州内で活動するCFP参加校から代表を集めてエコキャンプを開催しました。生物多様性に関わるグリーンウェーブの活動、マングローブ植林、海岸クリーンアップなど環境活動が盛りだくさんの楽しいキャンプとなりました。ケソンCFPが始まってから累計で112校がこの活 動に参加してきました。近年、教育省や自治体等の協力により、ミミズを利用した学校での有機農業にも取り組んでいます。
ノラは、ボランティアスタッフと共に1992年から2012年にCFPに参加した学校から25校を選んで、CFPでできた小さな森の調査を実施しました。
CFPでできた小さな森はとてもよく育っており、ランチの時間には子どもたちがやってきて過ごしている様子も窺えました。調査した中の2、3の学校では地方環境局の許可を得て、植林した樹木の10%を活用することができるまでに育っています。